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■キーストーン通信
相続や事業承継対策をお考えの方に知っていただきたいテーマを取り上げ、税理士・司法書士がわかりやすく解説しています。
執筆いただいているのは、相続・事業承継案件を数多く手がけ現場を知り尽くしている先生方です。
愛和税理士法人 代表税理士 岡田 隆先生
愛和税理士法人 社員税理士 戸﨑健志先生
杠(ゆずりは)グループ 代表/司法書士 川原田 慶太先生
※2022年10月、司法書士法人おおさか法務事務所から、
杠司法書士法人及び司法書士法人ゆずりは後見センターへ改組しました。
■ライフナビ通信
事業承継・相続対策・ライフプランニングにまつわるお話し、その時々に思うこと・感じること・伝えたいことを各人のことばで綴っています。
2010年10月創刊号から2018年7月までは代表石野が、以降はコンサルタントやスタッフが持ち回りで執筆しました。
2024年3月15日【キーストーン通信2024年3月号】遺産を多めにもらった子 次の相続では「我慢」なのか
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【キーストーン通信
2024年3月号】
遺産を多めにもらった子
次の相続では「我慢」なのか
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日経平均株価4万円突破など、景気のいい話しも飛び込んできましたが、
日常生活ではあれもこれも値上がりして、そっちの方が頭が痛いという方も
多いのではないでしょうか。
今回は、江戸時代の江戸の町にタイムスリップします。
キーストーンメールマガジン編集担当野田です。
長屋の家賃はいくらぐらい?
水道代や光熱費は家計でどれ位の比率を占めていた?
場を和らげる小ネタとしてお使いいただけるのではないかと思い、
取り上げてみました。
新たなスタート点に立つ方が多い季節の到来です。
まずは江戸の町の住宅事情からお伝えしましょう。
江戸の土地は、武家地60%、寺社地20%、町方地20%といわれ、
町人は狭い土地に密集して住んでいたのです。
町人が住んでいた長屋には、ランクがありました。
表通りに面した「表長屋」は給料の高い職人の頭などが住み、
庶民の多くは路地の奥の裏長屋に住んでいました。
裏長屋は畳6畳の部屋と同程度の大きさ。
その内の1畳半を土間に、4畳半を部屋としているのが
一般的でした。
これで家賃は月300~500文だったと言われています。
現代の価格だと約7,500円。
当時の職人の平均収入が月10万円程度だったので、1割弱。
安いですよね。
「火事と喧嘩は江戸の花」と言われるほど、江戸は火事の多い町でした。
関ヶ原の戦いから大政奉還までの267年間で、記録に残るだけで1,798回
もの火事があり、100名以上の死者が出た「大火」は49回にものぼっています。
なので、家財道具は燃えてもいいようなものを必要最低限だけ持つ。
蚊帳やこたつ等の季節品はレンタル、家は借家というのが庶民の
住まい方でした。
建物も燃えてなくなってもいいように、作りは簡易なものだったことも
家賃が安かったことの一因かもしれません。
では、光熱費はどうだったのでしょう?
後半で江戸庶民の実態に迫ります。
今回は、「江戸の暮らし衣・食・住」(ポケット倶楽部編集室)
からご紹介させていただきます。
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◎コラム
遺産を多めにもらった子 次の相続では「我慢」なのか
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「父さんの相続の時は兄ちゃんが財産たくさんもらっているんだから、
母さんの時は私が多くもらうってことでいいよね。」
どこでもよくある会話です。
兄弟仲もいいし、トータルでプラスマイナスゼロになるよう
資産配分すれば何も問題ない。
・・・本当にそうでしょうか?というのが今回のテーマです。
●相続を通算で考えていい?
●別々に起こる相続は「別物」
●相続に「繰り越し」はない
心情的にOKでも法律でNGであれば、揉めた時に
「こんなはずじゃなかった」ということになります。
親族間の仲がいいと安心している方ほど
お目通しいただきたい内容です。
遺産を多めにもらった子 次の相続では「我慢」なのか
今回解説いただいたのは、
杠(ゆずりは)グループ代表/司法書士 川原田慶太先生。
川原田先生は数多くの相続案件を手がけられ、
そのご経験を日本経済新聞電子版で「司法書士が見た相続トラブル百科」として連載。
大好評を博し、書籍化もされました。
弊社とも長年にわたりパートナーとしてお付き合いいただいています。
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◎江戸時代の江戸庶民の家計を探る
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200年以上鎖国状態であった江戸時代。
今のように海外の戦争でエネルギー価格が高騰するなんてことは
なかったですが、光熱費は家計の中でどれぐらいの割合を占めて
いたのでしょうか。
引き続き「江戸の暮らし衣・食・住」(ポケット倶楽部編集室)
からご紹介します。
(1)水道代。
料金は使用量ではなく、武家は禄高に応じ、町人は表通りに面した
入口の広さに応じて「利用料金」として支払っていました。
町人といっても負担するのは建物と土地の持ち主である地主。
地主から長屋の管理を任されていた大家さんは、長屋の住人が使う
水道の料金を地主の代わりに一括で払っていました。
つまり水道代は家賃に含まれていたのです。
家賃が安かったうえに水道代込み。これは相当割安感ありますね。
(2)燃料代
薪と木炭が主力でした。特に木炭は煙や炎が少なく、家の中で使う
にはもってこい。家が狭く土間につくりつけのかまどを設置できない
人も多く、七輪や火鉢などの調理器具や暖房器具の燃料として
大活躍しました。
ただ薪も木炭も当時は高価でした。武士の家計に占める割合は
15%以上。現在の2.5倍~3倍近くあったそうです。
(3)灯り
日暮れとともに活躍したのはろうそくと油。
でもろうそくは当時は高価なもので、江戸時代初期は1本が
職人の1日の賃金と同じだったという記録が残っています。
もっぱら庶民は油を使っており、菜種油が主流でした。
それでも米1升の4倍だった時期もあり、決して安いものでは
ありませんでした。
なので多くは安く手に入るイワシなどの魚油を使用していました。
しかし、燃やすと魚のにおいがして臭いし煙い。
しかもぼんやりとした明るさにしかならないので、
「暗くなったら寝る」という生活だったようです。
健康的というか、本来の人間の暮らし方だったのですね。
現代のような安価なものが大量に作られる時代では
なかったので、家財道具も洋服も修理して使い(着)続ける、
季節品は借りるというSDGsな暮らしだったのです。
以上、江戸時代の江戸庶民生活リポートでした。
会話のきっかけにしていただくことで、皆さまの世界が広がる
お手伝いができれば幸いです。
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