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■キーストーン通信
相続や事業承継対策をお考えの方に知っていただきたいテーマを取り上げ、税理士・司法書士がわかりやすく解説しています。
執筆いただいているのは、相続・事業承継案件を数多く手がけ現場を知り尽くしている先生方です。
愛和税理士法人 代表税理士 岡田 隆先生
愛和税理士法人 社員税理士 戸﨑健志先生
杠(ゆずりは)グループ 代表/司法書士 川原田 慶太先生
※2022年10月、司法書士法人おおさか法務事務所から、
杠司法書士法人及び司法書士法人ゆずりは後見センターへ改組しました。
■ライフナビ通信
事業承継・相続対策・ライフプランニングにまつわるお話し、その時々に思うこと・感じること・伝えたいことを各人のことばで綴っています。
2010年10月創刊号から2018年7月までは代表石野が、以降はコンサルタントやスタッフが持ち回りで執筆しました。
2014年11月7日【第109号】親・子・孫三代の人生を想う
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【ライフナビ通信 第109号】
~人生百年時代を豊かに生きる~
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目次
◎今日のテーマ
【親・子・孫三代の人生を想う】
◎編集後記
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◎今日のテーマ
【親・子・孫三代の人生を想う】
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こんにちは。
キーストーンFPコンサルタンツ代表の石野です。
11月に入り、肌寒い日々が続き、街ではちらほらコート姿が
目立ち始めましたが、いかがお過ごしでしょうか?
さて、10月10日から始まった弊社の
「そうだ!そうだんしてみよう!!」キャンペーン。
おかげさまで、例年を上回る勢いでお申し込みをいただき、
スタッフ一同、嬉しい悲鳴を上げています。
そんなこんなで、私自身も相続を中心としたご相談件数が
増えており、昨日も午前中1件、午後から2件、そして
夜には、ご相談者のご家族のところに伺うなど、フル稼働の
日々が続いています。
毎年のことではありますが、11月から年末まで、この
ペースに加速がかかっていく季節。
年末休みまでの残り約2か月弱。
気力も体力も充実させて、「いっちょがんばっか!」と
自分自身に気合いを入れているところです。
人生にも1年の時の流れにもサイクルというものがあって、
アクセルを踏むときとブレーキをかけるときの頃あいが
大切ですよね。
今は、うちの会社にとって、アクセルを全開にするタイミング。
年末にかけて、一気に駆け抜けていきたいと思っています。
というところで、今日の本題。
今回は、親・子・孫の三代の世代感覚の違いについて、
少し触れたいと思います。
題して、
【親・子・孫三代の人生を想う】
それでは、どうぞ。
■ここのところ、このメルマガでは、相続の話題が多くなって
いたので、若い読者の方には、ちょっと関心が低いテーマか
と気になっていました。
ところが、今回のキャンペーン応募のメッセージを拝見して
いると、意外と若い方からの応援メッセージもいただいており、
とても勇気づけられる思いになりました。
実は、私が最近中心に対応させていただいている相続の話は、
親・子・孫の三世代に話が及ぶことが多く、それぞれの世代の
方と接する機会もかなりの数にのぼります。
■私が相続の相談を受けるのは、60代から80代にかけての
親世代からか、子世代である40代50代の方々からというのが
中心になります。
また、時には60代の子世代の方から、90代の親世代の相続
対策の相談を受けることもしばしばあります。
そして、相続対策として必ず出てくるのが、親から子・孫への
生前贈与や財産分割の話。
■つまり、60代から90代にかけての親世代から30代から
60代の子世代、そして0歳から30代にかけての孫世代まで、
すべての年代に関わるというのが、相続の相談をさせて
いただくうえでの特徴と言えるのです。
私自身、50の齢を過ぎて、80代の親を持つ子の立場として、
20代の子を持つ親の立場として、この三世代の家族模様が
とてもリアルに感じ取れます。
特にこの三世代の人生観が、生きてきた社会背景のなかで
大きく異なり、『相続』というテーマの前では、微妙な
関係をもたらすことがあります。
■戦後、廃墟の日本から高度成長を身を持って体験し、
節約を美徳としながら、給与、退職金、そして公的年金で
老後の資産をある程度残せた親の世代。
バブル絶頂の峠を越えて、長いデフレ時代のなかに生き、
上がらない給与、昔ほど期待できなくなった退職金、自分
たちの時代まで公的年金制度がもつのか、老後に大きな
不安を抱える子の世代。
飽食の時代、ゆとり教育の名のもとに、小さい頃から両親、
おじいちゃん・おばあちゃんから与えられることに慣れて、
良い意味での競争心や向上心が持てず、大きな夢を描く
ことが難しい環境にある孫の世代。
■ところで、こんな光景を目にしたことはありませんか?
週末の夕食時、郊外のちょっと気の利いたレストランで、
初老の夫婦とその子の家族と思しきグループでの食事風景。
たぶん、子家族がおじいちゃんおばあちゃんへの親孝行の
意味を込めて実家に顔を出し、家族団らんの時をとっている
のでしょう。
■食事が終わったら、食事代は決まって親夫婦が出し、
孫にはよく来てくれたと小遣いを渡し、実家からの帰り際
には、娘や嫁に母親から米や肉・野菜を持たせて帰る。
なんだか、こんな言い方をすると、子や孫世代のことを揶揄
しているように聞こえかねませんが、そうではありません。
これって、実は今の日本の家族の象徴的な現象のような
気がします。
■高齢者に偏った金融資産の消費の行き場のひとつが、子や
孫との食事や旅行などに向かっている。
そして、親世代が相続を意識する時期に入り、自分の財産を
生前贈与というかたちで子・孫世代へ移すことを検討し始め
ています。
ただ、生前贈与というのは、あくまで相続対策としての有利な
税制を活用して、本来相続の時に受け継ぐべき財産を前払い
してもらっているようなものだから、子・孫世代は決してその場
で使ってしまうようなことはしないこと。
■できれば、子世代は自分の老後資金として、孫世代は
教育資金や結婚、そして住宅購入資金として、大切に親や
おじいちゃんおばあちゃんの財産を引き継がせてもらうこと。
ちょっと偉そうな物言いになってしまいましたが、それが子・
孫世代の将来のライフプランから考えて、賢明な選択で
あるように思います。
以上、本日は相続対策で生前贈与を考えるにあたって、
親・子・孫の三世代の観点から私なりの意見を述べさせて
もらいました。
というところで、今日の話はこの辺で。
次回【ライフナビ通信】をお楽しみに。
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◎【編集後記】
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親・子・孫と言えば、先日NHKテレビで「鶴瓶の家族に乾杯」
という番組を見ていたのですが。
タレントのベッキーさんがゲストの後編、愛知県三河湾の
佐久島という小島の海の家でのあるご家族との出会いの
シーン。
おばあちゃんがきりもりする海の家を中学生のお姉ちゃん、
小学高学年の弟君と思しき孫のふたりが、かいがいしく
手伝いをしていました。
それだけでもこの子供たちに偉いねとエールを送ってやり
たい気持ちになったのですが、ベッキーさんとおばあちゃん
との会話から、このふたりのお母さんは、2年ほど前になく
なったという話を聞いて、一層エールを送りたい気持ちに
かられました。
そのあと、ベッキーさんがふたりに
「大きくなったら何になりたい?」
という質問にお姉ちゃんは、
「たぶんこの島を出て仕事をする」
と町への憧れの気持ちを表したのに対し、
弟君は、
「この島に残ってお父さんがやっている漁師をする!」
と、キッパリ。
ちなみにおじいちゃんも今でも漁師をしているそうで、
親・子・孫三代で漁師をやるって、そんな生き方も
良いですね。
それにしてもこの番組、何気ない日常の風景を切り
取っているだけなのに、家族の暖かみが感じられて
とても心に残るんですよね。