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■キーストーン通信
相続や事業承継対策をお考えの方に知っていただきたいテーマを取り上げ、税理士・司法書士がわかりやすく解説しています。
執筆いただいているのは、相続・事業承継案件を数多く手がけ現場を知り尽くしている先生方です。
愛和税理士法人 代表税理士 岡田 隆先生
愛和税理士法人 社員税理士 戸﨑健志先生
杠(ゆずりは)グループ 代表/司法書士 川原田 慶太先生
※2022年10月、司法書士法人おおさか法務事務所から、
杠司法書士法人及び司法書士法人ゆずりは後見センターへ改組しました。
■ライフナビ通信
事業承継・相続対策・ライフプランニングにまつわるお話し、その時々に思うこと・感じること・伝えたいことを各人のことばで綴っています。
2010年10月創刊号から2018年7月までは代表石野が、以降はコンサルタントやスタッフが持ち回りで執筆しました。
2014年9月5日【第105号】『人生百年シナリオ』について考える
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【ライフナビ通信 第105号】
~人生百年時代を豊かに生きる~
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目次
◎今日のテーマ
【『人生百年シナリオ』について考える】
◎編集後記
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◎今日のテーマ
【『人生百年シナリオ』について考える】
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こんにちは。
キーストーンFPコンサルタンツ代表の石野です。
9月に入り、蝉の声が虫の音に変わり、すっかり秋めいて
きましたね。
先週ご案内させていただいた生命保険代理店業務を含め、
おかげさまで、9月は幸先の良いスタートを切ることが
出来ております。
今週の私の担当案件は、法人相談が3件、相続相談が5件と、
どれも事業経営やライフプランにまつわる内容の濃い話で、
FPという仕事のやりがいを感じる瞬間でもあります。
ご相談の内容は、会社の財務にかかわることや人事労務、
はたまた個人の資産運用や保険設計など多種多様ですが、
その根底にあるものは、事業計画や人生設計をどのように
していけばいいかという将来に向けたものがほとんど。
つまり、FPという仕事は、ご相談者の将来設計を漠然と
したものからぼんやりとでも“見える化”して、その
将来像に向かう工程を一緒に考える役回りだと、私自身
思っています。
ついては、今日のライフナビ通信は、人生のシナリオ
づくりの話をさせていただこうと思います。
題して、
【『人生百年シナリオ』について考える】
それでは、どうぞ。
■男性80.21歳、女性86.61歳。
平成25年簡易生命表の日本の平均寿命のデータでは、
男女ともに前年を0.2歳ほど上回り、過去最高を更新
しています。
でも、このデータ。
実は、0歳児の平均余命をを指すもので、仮に女性で
65歳まで存命だったとすると、平均余命はさらに伸びて
89歳まで長生きする計算になるそうです。
■私は現在60代70代の方々と相続の相談をさせていただく
機会を多く持っていますが、当初のご相談の内容は、
「相続税を低く抑えるための節税対策は?」とか、
「相続で子供たちが揉めないように“争族対策”をしたい」
といったものが多いのですが、
話を進めていくうちに、ご自身の今後のライフプランに
ついての相談になることがよくあります。
■「今後、どれくらい老後のお金がかかるかわからない
のが不安」であるとか、
「これから、介護や痴呆になったときのために、どのような
準備をしておけばいいのか」など、
ご自身や配偶者の今後の心配が、頭をもたげるのも当然
と言えば当然の話。
■そもそも、自分の寿命が何歳までなのかがわからないこと
が、相続対策を考えづらくしている要因でもあるようです。
そんなとき、私はこのような話をするようにしています。
「今や、60代70代まで存命の方にとっては、平均寿命は
90歳程度と考えるのが妥当でしょう。でも、その中でも
ちょっと長生きすれば、人生を百歳までまっとうする人も
少なからずでてきます。」
「そうだとすれば、人生を百歳まで幸せに生きるために、
今後どんな生き方をしたいか『人生百年シナリオ』を考え
てみてはいかがですか」と。
■百歳を人生のゴールに据えると、そこまでの人生に
かかる“お金”はどれくらい必要なのか、それまで“健康”
でいられるようにするには、身体をどのようにメインテ
ナンスしておくべきなのか。
そして、何よりも人生を充実した幸せなものにするために
自分にとっての“生きがい”やパートナーとの関係をどの
ように考えればいいのかなど。
そんなことに思いを巡らせていくと、きっと色々な気づき
が得られるはずです。
■人生にとって、とても大切な3つの要素。
すなわち、“生きがい”と“健康”と“お金”について。
それらの要素を考えると、例えばこんなキーワードが
出てくるかもしれません。
趣味、仕事、仲間、ボランティア、適度な運動、スポーツ
食生活、歯の手入れ、睡眠、かかりつけ医、評判の病院、
介護施設、資産運用、貯蓄、節約、散財、などなど。
■でも、この『人生百年シナリオ』というのは、老後に
なって考えればいいというものでもありませんね。
人生のゴールが百歳であったとしたら、あなたはこれから
の人生シナリオをどのように描くでしょうか?
百歳のゴールから逆算して、90歳の時の自分、80歳の
時の自分、70歳の時の自分、60歳の時の自分がどのよう
になっているか、たとえば10年くらいのタームで人生を
考えてみるのも良いかも知れません。
■人生シナリオは、より明確に描けば描くほど、現実の
ものとなっていくようです。
まさしく「思考は現実化する!」ですね。
自分の将来について、シナリオ(人生の海図)を持っている
かどうかで、人生がまったく違ったものになるハズです。
というところで、今日のところはこの辺で。
次回【ライフナビ通信】をお楽しみに。
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◎【編集後記】
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『人生百年シナリオ』というコンセプト。
実は、今から5年ほど前からキーストーンアライアンスの
メンバーとともに提唱しているものです。
かく言う私も、自分の『人生百年シナリオ』を5年前につくり
ました。
そのシナリオに沿っていくと、私が55歳になるまでのあと
2年間は、FP事務所の形を確立していく時期。
そこから65歳までの10年間で後継者を育て、事業を任せ
られるようにしていく後継育成及び事業承継期。
そこから75歳までの10年間は、仕事半分、プライベート半分で
人生を謳歌する時期。
そこから85歳までの10年間は、人生の楽しみ方を人に伝える
伝承期。
そして、百歳までの15年間は、平穏無我の境地に達すれば
と考えています。
今のところ、紆余曲折はありながら、何となくそのシナリオに
沿って、やってきているようではありますが。
さて、これからの人生、そのシナリオ通りにいくものやら。