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■キーストーン通信
相続や事業承継対策をお考えの方に知っていただきたいテーマを取り上げ、税理士・司法書士がわかりやすく解説しています。
執筆いただいているのは、相続・事業承継案件を数多く手がけ現場を知り尽くしている先生方です。
愛和税理士法人 代表税理士 岡田 隆先生
愛和税理士法人 社員税理士 戸﨑健志先生
杠(ゆずりは)グループ 代表/司法書士 川原田 慶太先生
※2022年10月、司法書士法人おおさか法務事務所から、
杠司法書士法人及び司法書士法人ゆずりは後見センターへ改組しました。
■ライフナビ通信
事業承継・相続対策・ライフプランニングにまつわるお話し、その時々に思うこと・感じること・伝えたいことを各人のことばで綴っています。
2010年10月創刊号から2018年7月までは代表石野が、以降はコンサルタントやスタッフが持ち回りで執筆しました。
2011年11月4日【第31号】正しい老後の過ごし方
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【ライフナビ通信 第31号】
~人生百年時代を豊かに生きる~
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目次
◎今日のテーマ
【正しい老後の過ごし方】
◎編集後記
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◎今日のテーマ
【正しい老後の過ごし方】
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こんにちは!
キーストーンFPコンサルタンツ代表の石野です。
ここのところ、「相続・事業承継」の悩みを持った経営者と
お会いし、その対策について相談させていただく機会が
かなり増えています。
この悩み、いくつかの問題が複雑に絡み合っていて、
どれから手を付けていいか当人もわからない
ケースがほとんどと言えます。
相続・事業承継で多くの場合問題となるのは、
●せっかく会社を大きくしてきたのに、あとを託したいと思える
適任の後継者が見つからない。
●自社株の評価が思いのほか高くなっていて、株の大半を
持っている社長(会長)に万が一のことがあった時、
相続税が多額にかかってしまう。
●事業承継者(息子)にその株を引き継がせたいが、
株価が高くて、株を買い取る資金が捻出できない。
などなど。
そして、社業に専念してきた経営者に意外と多いのが、
「自分がリタイアしたあと、どう老後を過ごしたらいいかわからない」
高度成長期、一生懸命働いてお金はそこそこ稼いできたけど、
老後の過ごし方についてはあまり考えてこなかったということが
原因のようです。
さて、今回はそんな方々に向けて老後の過ごし方について、
少し考えてみたいと思います。
題して、
【正しい老後の過ごし方】
それでは、どうぞ。
■「正しい老後の過ごし方」って・・・?
今日のテーマを見て、そう疑問に思った方も少なくないかも
知れませんね。
老後の過ごし方に正しいも正しくないもないハズ。
ごもっともです。
■では、少し角度を変えてこんな質問を受けたら
あなたはどう答えられますか?
質問:あなたの老後は何歳からですか?
・・・ ?
■具体的な年齢をイメージできたでしょうか。
お仕事をされている方は、現役引退の年齢をイメージ
されたかもしれませんね。
また、年金の受給年齢をイメージされた方も
多いかも知れません。
■この問題についても、もちろん正解があるわけではありません。
まずはご自身の老後を具体的にイメージするために、
自分のライフプランに「老後生活」のスタート時点を明記してみましょう。
面白い気づきが得られることがあります。
☆その老後生活に入るまであと何年あるのか?
☆老後生活開始から寿命をまっとうするまでの年数を
どう想定すればいいか?
☆その年数を老後生活期間と設定するとしたら、
その期間のためにどれくらいのお金を準備しておけば
いいか
などなど。
■自分の寿命をどう考えるかというのは、なかなか難しい
問題ではあります。
弊社では超高齢化の日本の現状も考えて、このメルマガの
副題でも掲げている
~人生百年時代を豊かに生きる~
にもとづいて、百歳を寿命とするライフプランを
考えることをおすすめしています。
■また、老後生活を考えるにあたっては、次のふたつのことも
想定する必要があるかも知れません。
「老後生活を自分の力で元気に過ごせる時期」
「病気や介護が必要になり、誰かの助けを必要とする時期」
■病気や介護のことまで考えて老後設計するとなると、
少し気が重くなると思われるかもしれませんが、
多くの場合、人は終末期は誰かに面倒を見てもらわないと
死ねない時代になっているという現実もあるのです。
■ちなみに、厚生労働省の調査によると、日本人の介護期間の
平均は、女性で6.5年、男性で3.0年というデータがあるそうです。
ちょっと目をそむけたくなるデータですが、将来かなりの可能性で
起こるであろう現実もしっかり踏まえながら、
早い段階からなにがしかの準備をしておかないと、大変なことに
なってしまうかもしれません。
■そのために、今から少しずつでも自分の老後のライフプランに
ついて、様々な状況を想定しながら具体的にイメージすることは、
とても大切なことだと思います。
その時あなたにとっての「正しい老後の過ごし方」とは、
どんなものになるのでしょうか?
■日本の現状を考えると、老後設計は今後ますます重要なテーマに
なってくると思われます。
これからもみなさんとご一緒にこのメルマガで「正しい老後の過ごし方」
について、考えていければと思っています。
また、みなさんからの老後設計に対するご意見やご感想なども
お聞かせいただければ幸いです。
それでは、今日のところはこのへんで。
次回、【ライフナビ通信】をお楽しみに。
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◎【編集後記】
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今、弊社で実施している「〇歳までに〇万円貯めよう」
キャンペーン。
アンケートにお答えいただき、個別相談に弊社にお越し
いただく方も徐々に増えてきております。
そこで、私たちはライフプランニングソフトを使って、
家計の収支を計算しながら、将来の資産設計をさせて
いただいていますが、
多くの方は、ライフプランニングを具体的にイメージすることで
「今やっておかないといけない課題が理解でき、スッキリした」と
喜んでいただいています。
特に学資や老後のための資産形成について
しっかり対策しておくのとそうでない場合では、
20年30年の期間で、5百万円、1千万円の単位で
資産状況が変わってくることに驚かれるようです。
「将来のことはなんとかなるだろう」と問題を先送りにして
いざとなった時に慌てるか、
様々な状況を想定して、いざというときのために早い段階
から備えをしておくか。
個人レベルだけではなく、日本が、いや世界が、刻々と
その決断を迫られているような気がします。
そんな中、あなたが今やっておくべきことがあるとすれば、
それはどんなことでしょうか?