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【ライフナビ通信 第44号】
~人生百年時代を豊かに生きる~
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目次
◎今日のテーマ
【資産形成のための具体的な方法について】
◎編集後記
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◎今日のテーマ
【資産形成のための具体的な方法について】
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こんにちは!
キーストーンFPコンサルタンツ代表の石野です。
あれっ?
今日は、【ライフナビ通信】の配信日だったかな?
そう思われた方もおられたかも知れませんね。
この【ライフナビ通信】は、通常は毎月1・3・5週の金曜日
配信としているのですが、先週はGW真只中でしたので、
連休明けの本日配信とさせていただきました。
昨年までであれば、GWであろうと土日であろうとほとんど
フル回転で仕事モードのようなところがありましたが、ここ最近
仕事への自分のスタンスが少し変わってきたように思います。
そのきっかけは、家庭やプライベートなこと、年齢のこと、
会社全体を通して自分がどんな仕事をしていくべきかについて
考える機会が増えてきたことなどが挙げられます。
そして、最近ことに「幸せに生きること」や「人生を愉しむ」という
ことの意味を自分で問い直しているようなところがありました。
そんなこともあって、このGWは比較的ゆったりとした時間を
過ごさせていただきました。
特にこの連休で家族との時間、それも子供たちとの会話の時間を
少しではありますが、持つことができたのが最大の収穫でした。
長男は長男なりに、次男は次男なりに自分の進路を考え、
自立に向けて歩みだしている姿を感じることができ、親バカながら
息子ふたりの成長を頼もしく思えた機会でもありました。
日頃父親らしいことを何一つしてこなかったツケが、親子の距離感を
つくってしまっていたように思うのですが、自分のスタンスが変わると
子供の対応も変わるものだなあとつくづく気付かせてくれました。
実はこれって、人間関係すべてにあてはまることかも知れませんね。
さて、身内話はこれくらいにして、そろそろ今日の本題に入りたいと
思います。
今日は、前号に続きの「公的年金をあてにしないで自分年金を作る」
というお話です。
題して、
【資産形成のための具体的な方法について】
それでは、どうぞ。
■公的年金がもし受け取れない状況となったとしても、老後生活を
安心して過ごせるようにするためにしておくべきことは何なのか?
前号で、そんな話を最後にさせていただきました。
そして、将来を見通せないこんな時代にどのように資産形成を
おこなっていけば良いか、今号でお話させていただくことに
なっていましたね。
■実は昨年のGWの時期にこの【ライフナビ通信】で自分年金を作る
正攻法について、香港の強制積立年金制度(MPF)という公的年金
制度を例にあげて、お話させていただいたことがありました。
少しおさらいをすると、この香港のMPFというのは、労使がそれぞれ
給与の5%づつを拠出して、その原資を任意の金融商品で積み立て、
自分のための年金を自己責任で運用していくというものでした。
ただ、自己責任で運用すると言っても、どのように金融商品を選定して
全体のポートフォリオを組んだらいいかがわからないので、香港では
金融のプロであるIFAという専門家に全体の運用を任せる仕組みが
あるということもお話させていただきました。
■また、これも以前にお話させていただいたことですが、
資産運用の王道はなんと言っても、長期国際分散投資。
投資先(国やエリア、先進国と新興国など)の分散。
投資商品(株式、債券、不動産、金・原油など)の分散。
そして、時間(定期積立や投資時期をずらすなど)の分散。
■これらの要素を踏まえて、刻々と変化する世界マーケットを
タイムリーに見極め、ポートフォリオを組み変えていく。
海外では、高度な情報やデータを分析し、金融商品を常に組み替えながら、
高いパフォーマンスをあげているIFAが実際に活躍しています。
また、最近は様々な情報を書籍やインターネットで手に入れることができる
ので、日本人でも香港や海外の金融のプロたちに資産運用をお願いする
方法が紹介されていたりします。
■確かに将来の日本のカントリーリスクや運用環境を考えると、自分年金
づくりのために、円資産から外貨に資産を分散し、投資・運用のプロである
IFAに自分の資産運用を任せるという選択肢はとても有効のように思えます。
ただ、海外で資産運用をしようとすれば、少なくともその国に実際に出向く
行動力と長期的な視点、そして自らの責任でリスクを取るある種の決断
が必要になります。
また、海外と国内の税務や商品特性の違いなども知ったうえで、海外投資を
考えないと大きな代償を負うことになりかねませんので、実際に海外投資
をするハードルはそれなりに高いのも事実です。
■そこで今回、国内である程度資産形成に向いた貯蓄として、私なりに最近
注目している金融商品を少しご紹介させていただこうと思います。
国内では比較的貯蓄性が高く、将来の日本のカントリーリスクにも
備えられ、しかも柔軟性に富んでいる。
具体的に言うと、一部の外資系生保会社が出している外貨建ての保険商品が
個人的には面白いと思っています。
■一概に外貨建ての保険商品と言っても、米ドル・豪ドル・ユーロなど通貨の
特性やその時々の利率、そして満期設定のある養老保険や年金保険、満期
設定のない終身保険など、目的に応じて商品選定をする必要があります。
現在、例えば外資系A社のUSドル建てIS終身保険の場合、国内生保の多くが
1%台半ばまで積立利率が下がってきているなか、積立最低利率3%
を保証しています。
また、このUSドル建てIS終身保険は積立利率が高いため、死亡保障も円建て
の終身保険に比べ非常に高く取ることができるので、貯蓄&保障での両方の
側面で商品としての優位性があります。
■私が資産形成を考えるうえでこだわるポイントは、
資産を円だけで保有するのではなく、外貨建て商品に分散しておくことです。
将来の日本のカントリーリスクすなわち円の価値が暴落するようなことが、
あってもリスクヘッジが多少はできるということです。
特にここ1年ほど、円は海外通貨の中で史上最高水準の高値圏に置かれており、
円資産を他の通貨に分散しておくには、良いタイミングと言えるのでしょう。
■以上、本日は資産形成のための具体的なお話の第一回目とさせていただきます。
お分かり難い点がございましたら、お気軽に弊社FPまでお問い合わせください。
なお、毎月開催している下記セミナーでも詳しいお話をさせて頂きますので、
併せてご案内します。
★夢探しから始めるライフプランセミナー
★経営者のための戦略的資産形成術セミナー
http://www.kanameishi.com/seminar/
では、次回【ライフナビ通信】をお楽しみに。
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◎【編集後記】
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このGW、駅ナカの書店である一冊の本を手に取りました。
ニュース番組の司会などでおなじみの辛坊治郎氏著の
『この国で起きている本当のこと』
http://goo.gl/tAQ8v
その第1章「年金の恐ろしい真実」の出だしの文章が、
「公的年金は破綻しています」
これは、この間まで年金問題担当だった前厚生労働副大臣が
辛坊氏が司会を務める報道番組で明言したというからかなり
ショッキングな内容だと思います。
この本では、年金、原発、日本の財政やTPPの問題まで、
まさしく『この国で起きている本当のこと』が赤裸々に書かれて
いました。
パラパラパラと1・2時間でざっと読める内容でしたが、
この本の内容がまさしく『本当のこと』であったとすれば、
日本の状況も「もはや、待ったなし」の段階になりつつある
ことをしっかり認識する必要がありそうです。
今、備えるべきことは何なのか?
これからもしっかり考えていきたいと思います。
2012年4月20日【第43号】はたして私たちは年金をもらえるのか?
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【ライフナビ通信 第43号】
~人生百年時代を豊かに生きる~
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目次
◎今日のテーマ
【はたして私たちは年金をもらえるのか?】
◎編集後記
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◎今日のテーマ
【はたして私たちは年金をもらえるのか?】
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こんにちは!
キーストーンFPコンサルタンツ代表の石野です。
先日、弊社にライフプランの相談に来られたお客様より、
あるご質問をいただきました。
「うちの娘が二十歳になったので、本来なら国民年金に加入
しないといけないと思うのですが、これって本当に加入すべき
ものなのでしょうか?」
「娘はまだ学生なんですが、娘の友達の間でも将来年金は
あてにできないので、加入する必要はないんじゃないかって
言ってるようで…」
「娘を国民年金に加入させるよりは、むしろ娘の老後のことを
考えて、個人的に違う貯蓄をさせたほうが良いようにも思うの
ですが…」
さて、こういう質問に対し、FPとしてどう答えるべきなのか。
とても難しい問題ですが、今日はみなさんと一緒に日本の
公的年金について、少し考えてみたいと思います。
題して、
【はたして私たちは年金をもらえるのか?】
それでは、どうぞ。
■『日本国内にお住いの20歳から60歳までの方は、公的年金に
加入することが法律で義務付けられています。』
20歳を迎える人に日本年金機構から届く国民年金加入案内の
手紙には、確かにそのようにうたわれています。
ということは、20歳から60歳までの人は基本的に公的年金に加入
しないといけないということなのでしょうが、実態はどうもそうは
なっていないようです。
■厚生労働省発表の2010年度の国民年金の納付率は59.3%。
なんと4割の人が、何らかの理由で国民年金を納付していないと
いうことになります。
ただ、この納付率59.3%という数字は、今回のご相談者のような
ケースの学生や低所得(無収入)を理由に納付を免除や猶予されて
いる人を除く数字ということなので、実情はさらに深刻です。
■国民年金の納付率は、ここ10年来60%をわずかに上回る程度の
数字で推移してきましたが、2010年度についに60%を割り込み、
今後この数字はさらに下落傾向が強まるとの懸念もぬぐえません。
その理由のひとつとして挙げられるのは、日本の雇用形態の変化
にあると言われています。
雇用側の企業が景気の先行きを不安視し、更に年々上がっていく
社会保険料の負担を抑えるために非正規労働者の比率を上げて
おり、企業防衛をはかっているという実態があります。
■これから更に社会保険料負担は増加の一途をたどり、2025年度
には会社員の社会保険料(労使折半)負担は今の水準のほぼ倍の
なんと年収の3割を超える見通しのようです。
正規雇用の会社員の場合、自動的に給与天引きされるため、社会
保険料の負担増は、ある種の「見えない増税」とも言えなくありません。
一方、非正規労働者は、低い賃金に抑えられる傾向にあり、公的な
社会保障制度も自己負担となる場合が多く、結果的に国民年金も
払えない状況に陥っている、もしくは将来の年金制度をあてにでき
ないと年金の支払いを自主的に止めているとも考えられます。
■このような状況が進めば、
企業側 ⇒ 正規雇用から非正規雇用へのシフト(又は海外での雇用)
正規雇用者 ⇒ 社会保険負担増 ⇒ 手取り所得の減少
非正規雇用者 ⇒ 年金が払えない、もしくは自主的に未納
(非就労者)
という構図に拍車がかかり、公的年金制度自体が立ちいかなくなる
危険性をはらんでいます。
■ましてや団塊の世代が今年から順次65歳となって、現役世代から
年金受給世代となる2012年問題も表面化し、年金の納付者と受給者
のバランスもどんどん悪くなっていくことは既に明白です。
日本の公的年金制度の最大の問題点は、現役世代が納付した年金
原資をそのまま年金受給者に自転車操業的にまわしていく「賦課方式」
を取っていることだと言われています。
ただでさえ少子高齢化で働き手が減るうえに年金の納付率が下がり、
今後はむしろ年金受給者が飛躍的に増え続けていくとすれば…?
■はたして、現役世代の我々は将来公的年金をどれだけもらうことが
出来るのでしょうか?
私が、お客様にファイナンシャルプランニングのシミュレーションをさせて
いただくとき、今の年金制度でもらえる年金額を前提に老後設計をする
ことは非常に危険だということを常々お伝えしています。
公的年金がもし最悪受け取れない状況となったとしても、老後生活が
安心して過ごせるようにするためにしておくべきことは何なのか?
もしかしたら、それくらいのつもりで自分のライフプランをしっかり考えて
おかないと、大変なことになる時代がもうすぐそこに来ているのかも
知れません。
■どう考えても、自分の将来を国や他人まかせですませられる時代は、
既に終わっているように感じます。
次回、【ライフナビ通信】では、今のような将来を見通せない時代に
どのように資産形成をしていけばいいかの具体的なお話をさせて
いただこうと思っています。
では、次回【ライフナビ通信】をお楽しみに。
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◎【編集後記】
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先週、仕事の合間に2時間ほど時間が空いたので、久しぶりに
映画を観に行ってきました。
観た映画は、『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』
名優メリル・ストリープがアカデミー主演賞をとった心にしみる
とても良い映画でした。
マーガレット・サッチャーと言えば、このメルマガ第2号の
【今、日本がお手本にすべき、とある国とは?】でも紹介させて
いただいた財政赤字を立て直し、瀕死の英国を救った名首相。
映画では、その栄光の日々と晩年認知症を患ったサッチャー女史
の孤独を描いていますが、その生涯で彼女が何を大切にしてきたか
について、とても共感できる部分がありました。
「夢を抱くこと」
「どんな時も揺るがない確固たる自分の信条」
「強いリーダーシップと人への優しさ」
「家族(特に夫)への愛情と仕事への情熱」
そして、「孤独」
これは、あくまでも私の主観ですので、本当のサッチャー女史の
人生はご自身にしかわかるものではないと思います。
でも、人間どんなに脚光を浴びた人生を過ごしているように見えても、
必ず「光」と「影」の部分があるものだと、多くの方々の人生を見守る
仕事をさせていただいて、私自身つくづくそう思うことがあります。
そして、その「影」の部分もその人を構成する重要なファクターで、
その「影」の部分といかにうまく付き合っていくかを知ることが、
人生を豊かに過ごしていくひとつのコツのようにも思えます。
最後に“わかったようなこと”を書いてしまいまして、すみません。
いい映画を観たあとの余韻に浸った勘違い男の「戯言(たわごと)」
と、お許しのほどを。