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【ライフナビ通信 第144号】
~人生百年時代を豊かに生きる~
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目次
◎今日のテーマ
【長く生きるほど、人生はより美しくなる】
◎編集後記
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◎今日のテーマ
【長く生きるほど、人生はより美しくなる】
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こんにちは。
早速ですが、今日は先週のGWに私が見た
映画の話題をお伝えしようと思います。
家内からの口コミで、
「ロードショウ映画ではないけれど、とても
いい映画だったよ」との話。
どうも、ご近所の主婦友の人と行ってきた
ようです。
市内にある小さな映画館で午前中だけ上映
されていたもので、残念ながら話を聞いた時
には、既に上映期間が終了しておりました。
家内から内容を聞いて、とても気になったの
で、関西地区で他に上映しているところは
無いかとネット検索したところ。
ありました!
コテコテの大阪エリアの十三の第七藝術劇場
という映画館で、やはり午前中だけの上映。
これは行かねばということで、GW中に行って
きたという次第です。
ということで、本日はこの映画の内容について
話をさせていただきますね。
本日のテーマ、
【長く生きるほど、人生はより美しくなる】
それでは、本文に入ります。
■家内から、平日の午前中の上映だったけど
ほぼ満席だったと聞いていたので、上映30分
前に映画館に行ったのですが、既に30名ほど
の人が並んでいました。
その後、続々と人が増えて上映時間になると
やはりほぼ満席状態。
客層は、シニア層の人がほとんどかと思って
いましたが、意外と夫婦や家族連れのなかに
混じって若い人もチラホラ。
■『人生フルーツ』という東海テレビ制作の
ドキュメンタリー映画で、90歳と87歳のとある
建築家夫妻の物語。
淡々とストーリーは展開していくのですが、
なんとも味わいのあるいい映画でした。
樹木希林さんが、ナレーションを担当していて
さらに映画全体が味わい深いものになって
いました。
■主人公の津端修一さんは、1960年代に
愛知県春日井市の高蔵寺ニュータウンの
都市計画に携わり、それ以降自身もその
ニュータウンに一軒家を構えました。
自ら設計した雑木林に囲まれた平屋建て。
それに広い庭で育てられた70種の野菜と
50種の果実でほぼ自給自足の生活。
妻・英子さんは、料理をはじめ刺繍や編み物
機織りまで、何でもこなす。
■朝の夫婦の食事風景や農作業、寄り添い
ながらもそれぞれが独立した時間を過ごす
日常と自然の風景が織りなす生活感。
60年を超える時間を共有した老夫婦が、時を
ためながら生きてきたからこそ醸し出される
さりげない愛情が見事に描き出されています。
日頃、あくせく慌ただしい時間の中で生活して
いる都会暮らしの人から見ると、忘れかけて
いた価値観を思い出させてくれるような郷愁を
この映画から感じられました。
■何をもって、倖せと感じるのか?
90歳になったそんな修一さんに佐賀県伊万里
の精神科病院から、患者たちが人間らしい
暮らしが出来るような施設設計の仕事が舞い
込みます。
人生最後の仕事に打ち込む修一さんの姿と
その後ひとり暮らしとなった英子さんの姿が
交差し、しみじみとした感動を呼び起こします。
■人生をいかに生き、そして死んでいくか?
映画を観終えたあと、津端夫妻の人生は
ひとつの理想的な生き方を、そして死に方
を観ている人に示してくれているように
感じました。
長年にわたってためてきたときとともに雑木
林に囲まれた自然の家は、将来娘さんに、
そしてその後孫娘さんに引き継がれるように
今、英子さんが守っているようです。
■映画のなかで、こんなシーンがありました。
長年、小鳥の水浴場として庭に置いてあった
甕(かめ)が割れたのを見て、娘たちがとても
残念がっている。
たぶん、両親が大切にしていた思い出の品を
失ってしまったことへの寂しさがこみ上げて
いたのでしょう。
■でも、ひとり身になった英子さんが、こんな
風に優しく言いました。
「なくなったものを悲しんでも仕方ないのよ。
良いことだけを考えなさい。」
また、映画のなかで日本でも著名な建築家の
フランク・ロイド・ライトの名言が効果的に使わ
れています。
「長く生きるほど、人生はより美しくなる。」
『人生フルーツ』
心に沁みるいい映画に出会いました。
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◎【編集後記】
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GW後半の週末。
私と家内で85歳の母を誘って、近くの居酒屋
に出かけました。
日常の他愛のない話から、二人が観た映画
『人生フルーツ』の話に自然な流れで向かい
ました。
「わかりやすくてとてもいい映画だったので、
観てくるといいよ。」
息子の私からの話に
「じゃあ、友達を誘って行ってくるかね。」
と、興味を持ってくれたようでした。
「映画を観終わったら、近くにねぎ焼きで有名
なお好み焼屋さんがあるから、そこで昼食も
するといいよ。」
「そうだね。」と、まんざらでもない様子の母。
食事中、10回ほど映画のタイトルを伝えて忘れ
ないように話したつもりなんですが。
帰り際、「映画のタイトル覚えてる?」と尋ねて
みると、「さあ、何だったかね。」となんとも頼り
ない返事。
日頃の日常会話に問題があることはないの
ですが、さすがに85歳の年齢では記憶力の
方は、おぼつかないようです。
それでもねぎ焼は、しっかり記憶にとどまって
いるようで、そちらを手掛かりに久々の映画を
楽しんできてくれるといいのですが・・・
2017年4月7日【第143号】人生100年時代をいかに生きるか
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【ライフナビ通信 第143号】
~人生百年時代を豊かに生きる~
■□■□■□■□■□■□■□<2017年4月7日>
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目次
◎今日のテーマ
【人生100年時代をいかに生きるか】
◎編集後記
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◎今日のテーマ
【人生100年時代をいかに生きるか】
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こんにちは。
4月になって、次男が社会人として巣立って
いきました。
と言っても、大学4年間の京都の下宿暮らし
から、東京の暮らしへと変わっただけなので、
家庭内で大きな変化があったというわけでは
ありませんが。
ちょうど4年前と同じように、家内が次男の
引っ越し先まで同行し、家財道具の手配や
電気ガスの設置まで見届けてきたようです。
そのうえ数日後には、宅配便でインスタント
食品や菓子類など学生時代と同じように
せっせと送る家内の姿を見るにつけ、
いつの世も子を思う母の気持ちは変わり
ないものだとつくづく感じました。
男親の私としては、取り立ててしてやれる
こともなく、ただ「頑張れよ!」とありきたり
な言葉をかけただけ。
今どきの就職事情でいうと、ひとつの会社
で終身勤め上げるという感覚でもなさそう
ですし。
まずは、社会人としての常識を身につけ
自立した人生を歩んでくれればと、父親
なりに願うばかりです。
さて、内輪の話はこれくらいにして、そろ
そろ今日の本題に。
今回は、私が最近読んだ本の紹介をさせ
ていただきます。
弊社ががかねてより提唱している人生
百年シナリオのコンセプトにとても近く、
人生設計そのものが変わっていくという
お話です。
ということで本日のテーマ。
【人生100年時代をいかに生きるか】
それでは、本文に入ります。
■今、日本でもベストセラーとなっている書籍。
『ライフシフト、100年時代の人生戦略』
英国ビジネススクールのリンダ・グラットン教授
と経済学教授のアンドリュー・スコット氏による
共著本で、400ページに及ぶ分厚い本でしたが、
とても読み応えがありました。
両氏によると、先進諸国で今20歳の人は100歳
以上、40歳の人は95歳以上、60歳の人は90歳
以上生きる確率が半分以上あるとのこと。
■長寿化の流れを受けて、まさに人生を百年の
時間軸で見る必要が出てきているのです。
また、本書では、今までの人生80年の時代は、
大枠で言うと教育・仕事・引退の3つのステージ
で考えることができたが、100年時代になると
そのモデル自体が崩壊すると語っています。
引退すなわち老後というには、あまりにも時間が
長すぎる。
■経済面、健康面、さらには家族をはじめと
する人間関係を早い段階で見直していかない
と、老後破たんを起こしかねない。
経済面をとっても、定年までの蓄えで長い老後
生活を賄いきれるか?
長寿社会では、公的年金も底をつく恐れが
あり、人生設計を早い段階から始める必要性
を説いています。
■そのなかで、まずは働き方について、今後
潮流が大きく変わってくるであろうと筆者は
予想しています。
人生100年時代においては、フルタイムか
パートタイムかは別として、70代80代まで
働くスタイルが今後は一般的になってくる。
また、今後一層時代変化が加速されることで、
栄枯盛衰の業界地図が書き換えられたり、
人工知能などによって仕事のあり方が変わり、
その結果、雇用の流動化がより顕著になる。
■人生100年時代になるとなんだか不安なこと
が、どんどん増えてくるように思えますが、本書
では、一方でこんなことも書かれています。
長寿化がもたらす恩恵は、煎じ詰めれば「時間」
という贈り物だ。
人生が長くなれば、目的意識を持って有意義な
人生を形づくるチャンスが生まれる。
■自分の人生設計を100年という長いスパンで
考えることで、自分が描く人生の設計図が短期
的なものではなく、もっと遠大なものになりうると
いうのです。
建築家の話に例えるなら、時間がたっぷりある
と思えば、急ごしらえの建築物ではなく、立派な
大聖堂を建てることも可能になるというふうに
本書では語られています。
そうなると、人生設計に充てる時間をいかに持つ
かが大きな課題となりますね。
■この問題に対して、本書では時間の使い方に
ついて、フォーカスしています。
余暇の時間をレクリエーション(娯楽)に充てるか、
自己のリ・クリエーション(再創造)の時間に充て
るか、この考え方が人生の質を変えることになる。
400ページに及ぶ本書を短文でまとめることは、
大変難しいことではありますが、私の気づきの
大きな部分はここにありました。
■弊社では、かねてより「人生百年シナリオ」と
いうコンセプトで、人生百年時代をいかに生きる
かというテーマに向き合ってきました。
自分の人生の質を決めるのは、人生のシナリオ
づくりから始めることがとても重要であるように
思います。
人生100年時代をいかに生きるか?
私たちと一緒に長い時間をかけて、考えて見られ
てはいかがでしょうか。
少し自社の宣伝が入ったところで、今日の話は
この辺で。
では、次回の【ライフナビ通信】をお楽しみに。
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◎【編集後記】
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今、弊社では、来春に向けて人事制度の見直し
をしています。
その見直しの骨子として、私が考えているのが、
社員それぞれのライフプランと人事報酬制度を
連動させて考えるというもの。
自分の人生設計から、どれだけの報酬があれば
老後資金を含め、十分な生活が送れるのか?
そもそも、自分はこの仕事を通じて誰にどのように
貢献し、人生の質を高めていこうとするのか。
私自身、自分の人生百年シナリオを描いてみること
によって、多くの気づきを得られ、報酬に対する意識
も大きく変わったという経験を持っています。
労働の対価としての報酬を見る場合、往々にして
経営者と社員の間の評価に大きなギャップが生ま
れがちになるもの。
社員自ら人生設計を明確にし、お客様への貢献を
考えながら、かつ会社の経営実態も全社員で共有
し、強い組織をつくっていく。
理想だけは高いのですが、まだまだ道半ば。
お客様の真のライフナビゲーターになるべく、まずは
社員の人生百年シナリオを描くことから始めないと
いけませんね。