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【ライフナビ通信 第104号】
~人生百年時代を豊かに生きる~
■□■□■□■□■□■□■□<2014年8月15日>
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目次
◎今日のテーマ
【人生に転機を与えてくれた“恩人”について】
◎編集後記
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◎今日のテーマ
【人生で転機を与えてくれた“恩人”について】
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こんにちは。
キーストーンFPコンサルタンツ代表の石野です。
今日8月15日は、お盆であり、そして終戦記念日。
でも、なぜか私は、このメルマガを事務所のデスクで
書いています。
午前中に相続のご相談が一件と午後から打ち合わせが
一件。
弊社では、9月から組織改編を予定しており、その準備で
何かと業務が山積しているので、一部社員とともに今日も
出勤と相成りました。
お盆にもかかわらず、嫌な顔一つせず出社してくれている
社員に心から感謝です。
それでは、そろそろ今日の本題に。
本日は、人生の様々な局面で出逢ってきた“恩人”の
存在について、考えてみたいと思います。
題して、
【人生に転機を与えてくれた“恩人”について】
それでは、どうぞ。
■先日、日頃より懇意にさせていただいている税理士の
先生とある経営者の方々と私の4名で会食をしている折に、
ひょんなことから、こんな話題になりました。
「経営者にとって、人の問題が一番大きな悩みのタネです
が、優秀な人材を採用したり、育成するにはどのように
すれば、いいんですかね?」
酒の席での四方山話から、こんな話題になったので、
この質問がどんな経緯で誰から出たのかは、定かな
記憶はないですが、これに対する税理士先生の発言が
特に印象に残りました。
■税理士先生曰く、
「私が尊敬する経営者の方が、人を採用する際、極端に
いうとひとつの質問をするだけで、その人を採用するか
どうかを決めることができる、ということを言って
いました。」
ちょうど今、うちの会社でも何名かの社員を採用しようと
しているところだったので、私は興味深く話の続きを
待ちました。
「その質問とは、『あなたが今まで生きてきたなかで
出会った恩人についての話をしてください』という
ものです。」
■通常、採用面接の際に聞く質問と言えば、“志望動機”
や“資格”“特技”といった仕事に直結するものかと
思いがちですが、“恩人”についての話をするというのは
意外です。
「恩人の話を鮮明にできるかどうかということは、その
人が人に対する感謝の気持ちをどれくらい持ち合わせて
いるかということに、実は直結することなのです。」
「両親への感謝、人に対する感謝の気持ちが根底に
ある人は、人を裏切るようなことはしない信頼のおける
人だと経験値から言えます。」
■税理士先生は、この話を尊敬する経営者の方から
何度となく聞いていたようで、まるでその経営者の方が
語っているように説得力を持って話してくれました。
なるほど!
私は、妙に腑に落ちた感覚があり、心の中でつぶやきました。
■そういえば、自分の人生を振り返ってみても、人生の
転機となったタイミングで、必ずと言っていいほど
“恩人”と言える人と出会ってきました。
それは、就職活動の時にお世話になった人事役員の方で
あったり、組合専従の声掛けをいただいた組合長であったり、
転職のきっかけを作ってくれた採用所長であったり、
生保営業を始めたばかりの私を応援してくれた方々で
あったり。
思い返すと、今の自分があるのは、こうした恩人の方々が
人生の転機を作ってくれたのだとつくづく思います。
■人生は、出逢いによって決まる。
と、よく言われますが、まさしく自分の人生に良い影響を
与えてくれる人にどれだけ出逢えたかによって、人生の
質が変わってくるのかも知れませんね。
みなさんは、人生の恩人と言えるような人と今まで
どのくらい出逢われましたか?
これから、採用面接の機会にこの質問をしてみようかと
少し本気で考えている今日この頃です。
ということで、今日のところはこの辺で。
次回【ライフナビ通信】をお楽しみに。
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◎【編集後記】
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今まで、数多くの恩人に支えられて生きてきましたが、
その恩にどれくらい報いることが出来たことやら。
そう考えると、甚だ心もとない気持ちになってしまいます。
特にこの仕事をしていると、お客様の数がどんどん増えて
いくのに対して、その方々と定期的なフォローをする時間が
相対的に取れなくなってしまうのも、これまた事実。
この矛盾を解消するために、私なりに考えていることが、
スタッフを増やして、組織としてお客様のフォローをし続ける
ということなのですが。
そのために成長余地のあるスタッフを採用し、育成していく
ことがとても大事であると考えています。
現在弊社では、将来有望なFPを若干名募集しています。
我こそはと言う方は、ぜひこのメールでの返信または、
石野まで、直接ご応募ください。
その際は、「今までの人生で出逢った恩人の話」をお忘れなく。
2014年8月1日【第103号】相続を意識したときに家族が感じるそれぞれの想い
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【ライフナビ通信 第103号】
~人生百年時代を豊かに生きる~
■□■□■□■□■□■□■□<2014年8月1日>
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目次
◎今日のテーマ
【相続を意識したときに家族が感じるそれぞれの想い】
◎編集後記
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◎今日のテーマ
【相続を意識したときに家族が感じるそれぞれの想い】
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こんにちは。
キーストーンFPコンサルタンツ代表の石野です。
夏真っ盛りの8月に入り、連日うだるような暑さが続いて
いますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
8月と言えば、お盆休み。
「お盆休み」は、家族とともに実家に帰省と言うのが、
定番と言えますが、恥ずかしながら私、この歳になるまで
「お盆」の由来について、知る機会がありませんでした。
そこで、ちょっと気になって、ネットで「お盆」の由来に
ついて調べてみたところ、先祖の魂を祭る仏教の行事との
記載がありました。
もう少し詳しく見てみると、お釈迦様の弟子で神通力
(何でも見通す力)を持った目連尊者が、亡き母の姿を
見たところ、飢餓に苦しむ世界に落ちていたそうです。
現世にいる自分の力では、母を救うことが出来ません。
そこで、お釈迦様の教えにより、多くの僧侶を招き、
供物を供え供養したところ、たちどころに母が救われた
ということから、飢餓に落ちた先祖を救うために、お盆が
営まれることになったというのです。
そこから転じて、お盆は先祖に感謝し、家族との時間を
大切にする時期ということになったようです。
今年のお盆休み、ご先祖や家族との絆について、考えて
みるのも良いかも知れませんね。
ということで、そろそろ今日の本題を。
今回は、私が最近相続の相談を受けたあるご家族のお話を
させていただきます。
ご当人には、個人情報になるような記載はしないという
前提で今回のメルマガ記載の了解をいただいています。
それでは、今日の本題。
題して、
【相続を意識したときに家族が感じるそれぞれの想い】
どうぞ。
■今から1か月ほど前、60代の既顧客のある奥様より電話を
いただき、「母の相続の相談をしたい」との依頼を受けました。
ここでは、この奥様のことをKさんと呼ばせてもらいますが、
Kさんとご縁をいただいたのは、10年ほど前の生命保険の
ご契約がきっかけでした。
弊社とのお付き合いは、それから要所要所で何度か面談を
させていただいていましたが、今回は久しぶりにそれも突然の
ご依頼となりました。
■聞けばKさんのお母様は現在87歳で、Kさんのご自宅近くの
マンションでひとり暮らしをしていたのですが、年齢のことも
考えて、最近介護付き老人ホームに入所されたとのこと。
Kさんにはお兄さんと妹さんがいるのですが、関東在住という
ことで、お母様の面倒はKさんに頼らざるをえないという状態。
でも、Kさんのご兄妹は、家族同士でみなさん仲が良く、今回
お母様が施設の入所を検討される際も、しっかり連絡を取り
合っていたそうです。
■「最近、お母さんが老いによる衰えがひどくなってきている
ので、そろそろ相続のことも考えた方がよさそうなんだけど。」
こんな感じで話を切り出したKさんにお兄さんは、「最近帰阪した
際に母さんに会ったけど、まだまだ元気そうだったじゃないか!」
と、あまり相続の話には前向きではなかったようです。
しかし、実は、お母様は長男さんに久しぶりに会えるという
ことで、日頃はしない化粧までして、気丈に振る舞って
いたので、お兄さんには最近のお母様の実際の様子がわから
なかったようなのです。
■息子の前で心配かけまいと気丈に振る舞う母の姿と、
母が老いていくという現実を認めたくない息子の気持ち。
息子と母親との関係と言うのは、何歳になってもある種の
感傷的な世界があるようですが、その点娘と母親との関係と
いうのは、意外と現実的な見方をする傾向があるようです。
Kさんの妹さんは、「お母さんが意思をはっきり伝えられる
今のうちにしっかり相続対策をしておいた方が良いんじゃ
ないの?」と、むしろ冷静な判断をされていたということで、
兄妹間で相続の話が一気に進んでいきました。
■お母様の相続にあたって、ご兄妹で話し合ったことは、
お母様の財産については、お母様の意思を尊重するということで、
お母様に遺言書を書いてもらうということ。
来年、相続税が増税になるようなので、遺言書以外に今できる
相続対策があれば、早いうちからやっておこうということ。
■そこで、Kさんが私に相談してくれたという訳です。
早速、私はKさんに司法書士の先生を紹介し、その先生と
ともに遺言書の作成と相続対策のお手伝いをさせていただき
ましたが、Kさんが中心となって、お母様や兄妹間の意思
疎通をとてもうまくしていただいたので、短期間で相続の
対策案がまとまりました。
対策案は、遺言書の作成のほか、孫などへの生前贈与、
生命保険の非課税枠の活用など、比較的オーソドックスな
ものとなりました。
■そして、今週の月曜日。
Kさんはじめ、司法書士及び所員の方、公証人、書記そして
私が、お母様が入所している施設に出向き、遺言書の手続き
のためにお母様と面会させていただきました。
一度に大勢の人と、それも長時間の面会は、高齢者の方に
とって、かなりの負担になると思われるのですが、お母様は
この日もしっかりとした受け答えをされて、無事遺言書の
作成は完了しました。
■ご自身の遺言書作成にあたり、お母様はこれまでの人生を
振り返って、いろいろな想いが去来したことと思います。
遺言の文章作成で事前に打ち合わせをしたときには、少し
混乱した様子も伺えたので、私としては内心多少の心配も
あったのですが、Kさんから早々にメールをいただき、
「大仕事を終え母はほっとした様子でした」という文面に、
正直私もほっとした気持ちになりました。
遺言書は、相続が発生した後に遺族のもとに届く、文字通り
ラストレターとなるものです。
■私もこれまで、幾度か遺言書作成に関わる機会を持って
きましたが、遺言書作成後のご本人の気持ちは、
総じて「ほっと」した感情になるようです。
相続にあたって、たとえ親族で揉めていたことが遺言書を
書く動機になっていたとしても、いざ文章に自分の気持ちを
書き記すとなったら、心の整理がついて、気持ちも比較的穏やか
になるのかも知れません。
というところで、本日の話題はこの辺で。
次回【ライフナビ通信】をお楽しみに。
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◎【編集後記】
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高齢になって、遺言書や相続のことについて、自分で考える
ということは、厄介なことなのかも知れません。
ただでさえ、年々判断力の衰えを自覚する機会が増え、老い
と向かい合う毎日のなか、資産整理や家族間の感情の機微
にかかわる複雑なことは、考えたくもないことでしょう。
ましてや、子供の方から遺言書や相続のことを持ち出された
ら、やっておかないといけないことだとわかっていても、感情
的には受け入れにくものだと思います。
しかし、今回のKさんのお母様の場合は違っていました。
そこには、自分が何かあった後で、子供たちの間で揉め事
は起こさせたくないという思いと、自分の意思を今のうちに
残しておきたいという想いがあったからだと思います。
私は、Kさんのお母様とは2度お会いしましたが、薄化粧を
した柔和な表情から、2度ともそんな意思が感じ取れました。