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■キーストーン通信
相続や事業承継対策をお考えの方に知っていただきたいテーマを取り上げ、税理士・司法書士がわかりやすく解説しています。
執筆いただいているのは、相続・事業承継案件を数多く手がけ現場を知り尽くしている先生方です。
愛和税理士法人 代表税理士 岡田 隆先生
愛和税理士法人 社員税理士 戸﨑健志先生
杠(ゆずりは)グループ 代表/司法書士 川原田 慶太先生
※2022年10月、司法書士法人おおさか法務事務所から、
杠司法書士法人及び司法書士法人ゆずりは後見センターへ改組しました。
■ライフナビ通信
事業承継・相続対策・ライフプランニングにまつわるお話し、その時々に思うこと・感じること・伝えたいことを各人のことばで綴っています。
2010年10月創刊号から2018年7月までは代表石野が、以降はコンサルタントやスタッフが持ち回りで執筆しました。
2024年2月16日【キーストーン通信2024年2月号】個人から法人へ収益不動産を移転させた 場合における留意事項
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【キーストーン通信
2024年2月号】
個人から法人へ収益不動産を移転させた
場合における留意事項
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「魚と組織は天日にさらすと日持ちが良くなる」
ちょっとだけ和らいできた陽射しに春を感じます。
天日干しの魚もおいしくなることでしょう。
キーストーンメールマガジン編集担当野田です。
プロとしての選手経験なし、監督・コーチの経験なし、
Jリーグや日本サッカー協会で常勤として働いた経験なし。
サッカー界で全くその存在が知られていない人が
Jリーグの5代目チェアマンとして就任しました。
それからわずか1週間の間に大きな問題が2つ起こります。
1つは人種差別・民族差別的な言葉が書かれた垂れ幕が
スタジアムに掲出されたこと。試合途中でその存在をクラブも
知りながら、撤去したのは試合終了後。
5日後、そのチームの次のホームゲームを「無観客試合」としました。
プロスポーツにおいて「国内初」の非常に厳しい裁定でした。
もう1つは試合の八百長疑惑。
国際サッカー連盟直轄のEWS(八百長監視機関)から受けた指摘でした。
最終的には八百長行為がなかったことが確認でき、
調査途中でマスコミにスッパ抜かれることも
ありませんでした。
しかし新任チェアマンは、Jリーグの存続に関わるほどのこの問題を
公表することを決断。会見で事実関係をつまびらかにし、
天日のもとに全てを開示したのです。
これを行ったのが、冒頭でご紹介した言葉が口ぐせの村井満氏。
「天日干し経営が組織を強くし、透明性を増していく」と
話しています。
天日干し経営って何?後半でご紹介します。
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◎コラム
個人から法人へ収益不動産を移転させた
場合における留意事項
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「田舎にある住宅を買いたい」という外国人が増えているそうです。
中でも人気なのが、日本らしさが残っている建物。
「古き良き部分を残してリノベーションする」というスタイルが
多いようです。
処分に困っている田舎の土地や古い建物をお持ちの方には
朗報かもしれませんね。
場合によっては、賃貸して家賃収入を得るという方法も
考えられます。
収入が発生するところ税金あり。
所得税や、相続を受けた場合は相続税がかかります。
こんな話しを耳にされたことはありませんか?
「不動産は個人所有ではなく、法人化した方が税金を抑えられる」
本当にそうでしょうか?
今回は、「賃貸収入(収益不動産)は個人や法人にどんな税金がかかるのか」
というお話しです。
●4つのケース別「相続税はどうなる?」
☆個人で収益不動産を所有
☆法人で収益不動産を所有(法人株式所有あり)
☆法人で収益不動産を所有(法人株式所有なし)
☆収益不動産を売却した場合
●収益不動産を個人から法人へ移転するときの課税
☆登録免許税・不動産取得税
☆所得税・法人税・贈与税
●法人化のメリット・デメリット
「賃貸収入なんて自分と関係ない」という方にはこのことだけでも
お伝えしたいです。
マニュアル通りにやって解決できることはほぼないのです、残念ながら。
相続も事業承継もライフプランも・・・
個人から法人へ収益不動産を移転させた場合における留意事項
今回解説いただいたのは、
愛和税理士法人社員税理士戸﨑健志先生。
20歳(最年少)で税理士試験に合格。
専門学校講師時代は高い合格率を輩出。
現場経験も交えたセミナーは「分かりやすい」と定評があります。
弊社とも長年にわたりパートナーとしてお付き合いいただいています。
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◎天日干し経営とは
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多くの人の感性や意見を交換する開かれた場の創出のことである。
閉ざされた空間を作らない経営手法である。」
村井満著「天日干し経営」より引用
村井氏曰く「贈収賄や経済犯、家庭でのDVから様々な人間関係の中で起こるハラスメント。
どれも閉ざされた空間で起こるもの。
組織のトップを身内で固め、誰も口を挟むことがなくなれば、それも密室と同じ」
それを作らないようにするのが「天日干し経営」。
もう少し詳しくご説明しましょう。
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「自然界の天日」が「降り注ぐ太陽」だとすれば、
「経営における天日」は降り注ぐ関係者の視線」と
位置付けられる。
閉鎖的な経営が関係者にさらされた場合、雑菌やダニにあたる
隠ぺいした不祥事は立ちどころに駆逐される。
陰ながら努力を続けていた経営が関係者にさらされた場合、
旨味にあたる経営成果は「日の目を見る」ことになる。
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同著より引用
冒頭でご紹介した通り、チェアマン就任当時サッカー界では「村井?誰?」
というほど知られていない。自身もサッカー界のことを何も知らないし、
誰のことも知らないという状態でした。
そんな氏が最初に行ったのが「クラブ行脚」。
Jリーグは1部から3部まで50を超えるクラブがありますが、
そのすべてを訪ね歩きました。
「天賦の才能や人間力、リーダーシップを備えない人間にも
足を使ってクラブを訪ねることぐらいはできる」
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全スタジアムを訪問し、サポーターが集まる飲み屋で飲み、
市役所、県庁、商工会議所を訪ねる。
クラブはそれぞれ歴史も気候、風土、県民性も異なるわけで、
当然サッカーに対する文化的成熟度も異なる。
<中略>
その行脚は、同時に自分を表現して歩く旅でもある。
時に天日干しは足を使うこともあるのだ。
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同著より引用
自身の行動も天日干し。自らを相手にさらしながら
全クラブを訪ねたのです。
そして見えてきたのは、「ファン感謝デーの応募ハガキが山積み」
「個人情報のセキュリティが脆弱」「チケットはコンビニでしか買えない」
などなどデジタル化が全く進んでいない実態。
そこで氏が実行したのが「デジタル改革」と「組織改革」。
Jリーグが一括してクラブのデジタル化を行う体制を整えました。
クラブ関係者やJリーグ、その関係会社の社員に至るまで
誰もが活用できるようオープンにしたのです。まさに天日干し。
未経験の世界に足を踏み入れる。
村井氏がチェアマンになった時のような状況は、誰もが
経験することですよね。
村井氏は戦後最大の疑獄事件と言われたリクルート事件が起きた時、
そのリクルート社で人事部長をされており、痛みを伴う社内改革を
断行。その後はリクルートエージェントの社長としてアジア各国を
飛び回っていたという方です。
これほどのキャリアのある人でも「自分をさらす=天日干しにするのは
とても勇気がいる」と言っています。
でも、そこから得られるものはとても大きいことをこの本は教えてくれました。
すぐそこに来ている春は出会いの季節。
環境が変わる方も多いでしょう。不安な気持ちになるかもしれません。
そんな時は「天日干し」でいきませんか。
恐らくこれを読んでくださっている皆さんの中に、
Jリーグチェアマンを超える立場に付く方はそうそう
いらっしゃらないと思いますから・・・
相続や事業承継問題だけでなく、ご自身やご家族のライフプランも
オープンにすることによって問題点が明確になります。
弊社で皆さんの天日干しのお手伝い、させていただきます。
☆弊社へのご連絡方法☆
①本メールに返信いただく。
②下記弊社HP「お問い合わせ」
をご利用いただく
https://www.kanameishi.com/customer/
③フリーダイヤル 0120-140-439
に電話にて、ご連絡いただく。
④FAXにて 0120-707-139
にご連絡いただく。