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■キーストーン通信
相続や事業承継対策をお考えの方に知っていただきたいテーマを取り上げ、税理士・司法書士がわかりやすく解説しています。
執筆いただいているのは、相続・事業承継案件を数多く手がけ現場を知り尽くしている先生方です。
愛和税理士法人 代表税理士 岡田 隆先生
愛和税理士法人 社員税理士 戸﨑健志先生
杠(ゆずりは)グループ 代表/司法書士 川原田 慶太先生
※2022年10月、司法書士法人おおさか法務事務所から、
杠司法書士法人及び司法書士法人ゆずりは後見センターへ改組しました。
■ライフナビ通信
事業承継・相続対策・ライフプランニングにまつわるお話し、その時々に思うこと・感じること・伝えたいことを各人のことばで綴っています。
2010年10月創刊号から2018年7月までは代表石野が、以降はコンサルタントやスタッフが持ち回りで執筆しました。
2023年12月15日【キーストーン通信2023年12月号】収益不動産を相続した場合について
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【キーストーン通信
2023年12月号】
収益不動産を相続した場合について
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「自分は必要とされていない」
「自分には価値がない」
「自分の存在意義は何なのか」
という思いにさいなまされるようになり、
苦しみは40代半ばから50代半ばまで約10年間続きました。
そう語った人がいます。
名前を聞いたら、日本人の99%は「うそでしょ」と思う方です。
キーストーンメールマガジン編集担当野田です。
2005年
日本人で初めてISS(国際宇宙ステーション)で船外活動。
2009年
日本人で初めてISSに5ヶ月半に渡る長期滞在。
2020年
米国人以外で初めてSpaceXクルードラゴン宇宙船に搭乗しISSで長期滞在。
船外活動や「きぼう」日本実験棟で様々なミッションを実施。
宇宙飛行士野口聡一氏。
履歴書に「宇宙に行きました」と書ける人には無縁な言葉だと思っていましたが、
冒頭は野口氏の言葉なんです。
苦しみの始まりは、2回目のフライトから帰還した2010年だったそうです。
その原因の1つは、重石が取れたこと。
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それまでの僕は、常に宇宙でミッションを達成することばかり考えていました。
「ミッション達成」という重石があり、そこに向かって頑張ることに
自分の立ち位置や存在意義を見出していたのです。
<中略>
ところが、2回目を終えて帰還したときは、達成感があったゆえに重石がとれ、
肩の荷が下りると同時に人生の方向感をも失ってしまい、
「まだ45歳だしこの仕事を続けたいけれど、次は何をすればいいんだろう」
「これから先に、まだ目指すものはあるだろうか」
「宇宙飛行士として、モチベーションを維持し続けることができるのだろうか」
という思いが強かったのです。
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野口聡一著「どう生きるかつらかったときの話しをしよう」より
そして、冒頭の状態に陥ってしまったのです。
次の目標を、どうしても見つけることができなかった。
そりゃそうだろうって思います。
宇宙飛行を超える目指すべきものなんてある?
あるんです、それが。
そのことに気付くのに野口氏は10年かかったのです。
続きは後半で。
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◎コラム
収益不動産を相続した場合について
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収益不動産とは、賃貸マンションやテナントビル・駐車場など
定期的に賃料収入がある不動産を指します。
・・・と聞いた時点で「私には関係ない」と感じる方がほとんでしょう。
ところがそうでもないのです。
「想像もしていなかった相続を受けた」という方が増えてきているという
事実があります。
おひとり様の増加や少子化で、親族の人数が減っていることから
起きているのです。
ではちょっと視点を変えて。
「相続対策は金銭より不動産で」。今では耳慣れた言葉かもしれません。
なぜ不動産が相続対策に有効なのでしょうか?
相続税の計算を行う基となる「相続税評価」が多くの場合、
金銭に比べて低く算定されます。
つまり、「相続税を低く抑えられる」ということになります。
今回取り上げるのは「収益不動産ですが、「収益」はひとまず置いといて
「評価額はどうやって決められる?」
「土地と家屋は別々に評価するの?」
「家賃収入はどんな税金がかかる?」
という観点で読んでいただくと、「だから相続対策に不動産が有効なんだ」
という理解が進むと思います。
●家屋は「売買価格」でなく「固定資産評価額」で評価額が決まる
●土地は「路線価方式」「倍率方式」いずれかで評価額を決める
●家賃収入は「相続開始前」「相続開始から遺産分割まで」
「遺産分割後」で税金の扱いが変わる
不動産は高額なため、少しのことで税額が大きく変わります。
「そのことを知っている」というだけでも大きな意味がありますので、
まずはその第一歩ということで、お目通しいただけると嬉しいです。
収益不動産を相続した場合について
今回解説いただいたのは、
愛和税理士法人社員税理士戸﨑健志先生。
20歳(最年少)で税理士試験に合格。
専門学校講師時代は高い合格率を輩出。
現場経験も交えたセミナーは「分かりやすい」と定評があります。
弊社とも長年にわたりパートナーとしてお付き合いいただいています。
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◎他者から期待される理想像を追い求める必要はない
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野口氏が10年間苦しんだ根本的な原因は、
「自分はどういう人間なのか」
「自分がやりたいことは何か」
「自分はどう生きるか」
といったことを、他者の価値観や評価を軸に考えていた点でした。
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「宇宙飛行士になりたい」「宇宙に行きたい」という目標は自分自身で決めたものでしたが、
宇宙飛行士になるまでは常に他者と比較され、他者に評価されていたし、
宇宙飛行士になってからも、常に組織や社会の事情に左右され、
他者から与えられたミッションを一生懸命に達成しようとしていました。
自分自身で決め、コントロールできる部分はほとんどなかったし、
僕自身も自分の内面としっかり向き合い、「自分はどういう人間なのか」
「宇宙に行った後、どうしたいか」を考えたことがなかったのです。
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野口聡一著「どう生きるかつらかったときの話しをしよう」より
試験でいい点を取れば希望の学校に進学できる。
学生時代の活動が社会的評価の高いものであれば希望する会社に
就職できる確率が高まる。
業績アップにつながる仕事をすれば、出世できる。
・・・
これらは全て他者の価値観や評価に基づくものです。
野口氏もそれを否定しているわけではありません。
試験やスポーツや仕事などで競争に勝ち、いい成績おさめ、称賛される。
そういう経験を積み重ねて人は成長していきます。
問題は、他者の価値観や評価というものは、いずれ終わりがくると
いうことです。
野口氏の場合は、2回目の宇宙飛行で全てをクリアした時点で。
会社員の方ですと「定年」が一番わかりやすいでしょうか。
「自分のなすべきことを他者からの価値観と評価を軸に決めていた」。
恐らく殆どの方が今まさにこの状態だと思います。
ということは、野口氏の苦しみは誰もがいつか経験することでは
ないでしょうか。
10年かけて野口氏が出した答えは
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「自分がどのような存在で、何を大切にし、どう生きていくかは
『他者からどう評価されるか』『実現できるかできないか』といったこととは関係なく、
自分1人で決めていい。」
「無理に、他者から期待される理想像を追い求める必要はないし、
自分と他者を比べ、優越感や劣等感を抱いても意味はない」
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野口聡一著「どう生きるかつらかったときの話しをしよう」より
そして見つけた宇宙飛行に代る新たな目標は
「自分のあり方、目標、行動を自ら考え、自分が望む社会を実現するために、
できることを実行していく」
それを実現するために定年前の57歳でJAXAを退職し、
様々な活動に取り組んでいらっしゃいます。
今年も残すところ2週間。
迷いや悩み多き1年だった方もいらっしゃると思います。
それは新たな1歩を踏み出すきっかけなのかもしれません。
今回ご紹介したお話しが少しでもご参考になれば幸いです。
その過程で弊社がお手伝いできることは、
「ライフプランの見直し相談」。
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