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■キーストーン通信
相続や事業承継対策をお考えの方に知っていただきたいテーマを取り上げ、税理士・司法書士がわかりやすく解説しています。
執筆いただいているのは、相続・事業承継案件を数多く手がけ現場を知り尽くしている先生方です。
愛和税理士法人 代表税理士 岡田 隆先生
愛和税理士法人 社員税理士 戸﨑健志先生
杠(ゆずりは)グループ 代表/司法書士 川原田 慶太先生
※2022年10月、司法書士法人おおさか法務事務所から、
杠司法書士法人及び司法書士法人ゆずりは後見センターへ改組しました。
■ライフナビ通信
事業承継・相続対策・ライフプランニングにまつわるお話し、その時々に思うこと・感じること・伝えたいことを各人のことばで綴っています。
2010年10月創刊号から2018年7月までは代表石野が、以降はコンサルタントやスタッフが持ち回りで執筆しました。
2012年6月15日【第47号】金融サービスのプロが集うMDRTの魅力ついて
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【ライフナビ通信 第47号】
~人生百年時代を豊かに生きる~
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目次
◎今日のテーマ
【金融サービスのプロが集うMDRTの魅力ついて】
◎編集後記
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◎今日のテーマ
【金融サービスのプロが集うMDRTの魅力ついて】
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こんにちは!
キーストーンFPコンサルタンツ代表の石野です。
今週は、生命保険及び金融サービスの世界の優績者が集う
MDRT年次大会出席のため、アメリカのアナハイムに来て
います。
思い起こせば、私が最初にMDRTの資格を得たのが1998年
ですので、早いものでMDRT会員を15年間続けてこられたこと
になります。
私がこの業界に入ったばかりの頃は、生命保険のプロの証として、
このMDRT資格獲得を目標に毎年頑張ってきたものでした。
そして、MDRT世界大会に参加するごとに、毎回大きな気付きや
モチベーションが得られ、この仕事をやることの意義を深めて
こられたような気がしています。
そこで、今回は私がMDRTで得た気付きや経験について、
少しお話させていただきたいと思います。
題して、
【金融サービスのプロが集うMDRTの魅力について】
それでは、どうぞ。
■まずは、MDRTという組織についてのご紹介から。
1927年にアメリカで100万ドル以上の生命保険を販売した優績者
32名が、プロとしての業界水準を高めるという目的で円卓を囲んで
会議を開いたのが、もともとのMDRTの始まりでした。
MDRTとは、Million Dollar Round Table の略で、文字通り
「百万ドル円卓会議」から由来しています。
■現在MDRTの会員は世界78ヶ国の国や地域で約36,000人が
登録され、毎年6月に北米のどこかの都市で世界大会を開催して
います。
会員資格は、世界共通で毎年1月から12月の1年間で一定以上の
卓越した成績を挙げたものに対して与えられます。
ちなみに日本のMDRTの会員数は、2011年度で3,153名。
生命保険募集人の登録者は約145万人(平成22年生命保険協会調べ)
と言われ、そのうち実質的に3分の1の人が生保営業に関わっていると
しても会員資格があるのは、上位1%未満ということになります。
■そのMDRTの今年の開催地が、アメリカ西海岸のディズニーランド
でおなじみのアナハイム。
今年は世界から約7,000名の会員が集まり、前夜祭を含め4日間熱い
会議が繰り広げられました。
会議の内容は、大きく分けると午前中のメインプラットフォームと言わ
れる全員参加の講演と午後の分科会に分けられます。
■そのなかでも圧巻なのが、大会初日のオープニングセレモニー。
コンベンション会場を埋め尽くした7,000人の会員の熱気も最高潮に
達したところで、参加各国の国旗の入場。
自国の国旗が紹介されると、会員が一斉に席を立ち、拍手や歓声を
上げ、ここに参加できたことの喜びをアピールします。
■そこからは、MDRTメンバーのなかでも際立った成果を挙げている
会員のスピーチや経済評論家、プロスポーツ選手、健康医学の専門家
など、まさしく生きがい・健康・お金に関わる関心深いテーマについての
講演があり、時には笑いや涙ありといった感動が生まれます。
そのなかでも私が長年このメインプラットフォームで感銘を受ける内容
というのは、ノウハウや知識・情報に関するものというより、
「心のあり方」に関するメッセージが伝わってくるものです。
■今年特に心に響いたのは、アフリカから英国へ移民し、13歳で最愛の
母を亡くし、失意の底から大きな成功を手に入れたMDRT会員の話です。
彼が話したテーマは、「目標設定をやめ、自分の標準を決める」という
内容でした。
彼は、心の持ち方の焦点を変えることで劇的に人生が変わり、
成果も大きく上向いたと言います。
■通常成功者と言われる人の特徴として、自らの目標を高く掲げ、
その目標に向ってストイックに走り続けることで、家族との大切な
時間を犠牲にし、結果的に幸福を見失ってしまいがちなのですが、
彼はそのパターンから抜け出すことができたそうです。
それは、将来達成しようという目標ばかりを追いかけ、今出来ていない
ことに囚われるのではなく、日々やることの質(標準)を高めて今に集中し、
毎日を後悔なく生きることに注力したことです。
例えば、仕事時間は何時から何時までしかやらないだとか、人との面談
も量より質に徹底的にこだわるとか。
■私自身振り返ってみると、日常業務に費やす時間を考えてみれば、
意外と些細なことに煩わされる時間が多かったことに気づかされます。
今回この話を聞けただけでも、はるばる米国まで出かけてきた価値が
十分あったと思えました。
このようにMDRTに行くと、しばしば「ハッとした気づき」があります。
■それは、会員相互にメントアリング(先輩から後輩への知識・ノウハウの
伝承)の精神とホールパーソン(全人格者)を目指すという長年培われて
きたMDRTの理念が宿っているからだと思います。
MDRT登録を何回も経てきた先輩会員は、ファーストタイマー(初回登録)
の会員を心から祝福し、自分の経験やノウハウ、そしてMDRTの精神を
伝え、それらは80年以上の伝統に脈々と受け継がれています。
これも弊社の組織作りを考えるうえで、とても参考になる点です。
■また、MDRTの良さは、会議が終わったあとでも、その余韻を残して
来年もこの会に来られるように頑張っていこうと思えるところにもあります。
今回は、少し業界よりの話となってしまいましたが、MDRT見聞録という
ことでお許しください。
では、今日のところはこの辺で。
次回、【ライフナビ通信】をお楽しみに。
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◎【編集後記】
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今回のMDRTアナハイム大会。
私にとっては、少し感慨深いものになりました。
弊社が本格的にFP事務所を構えて3年になり、
毎年FPを増やしていますが、
一昨年のバンクーバー大会で原田が、
昨年のアトランタ大会では森本が、
そして、今年のアナハイム大会では三佐々川が、
それぞれMDRT基準を達成し、以降毎年大会に参加しており、
メンバー全員が大きな学びの機会となっています。
今年は、その4名でアナハイムのラストナイトとなる日に今回の
振り返りをおこないました。
日々の多忙な業務のなかでは、なかなか細かい部分の意思疎通が
難しいものですが、日常業務から離れたこういう機会にそれぞれの
素顔に触れることもとても大切なことだとあらためて感じました。
また、メンバーのなかから「ホールパーソンを目指す」という言葉
などが飛び交い始め、早速MDRTの効果が出てきているようです。
むかし、「ホールパーソン」のことを「穴が多い(欠陥)人間」と訳して
失笑をかったという笑い話がありましたが、うちのメンバーは、
くれぐれも「穴人間」にはならないように!