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■キーストーン通信
相続や事業承継対策をお考えの方に知っていただきたいテーマを取り上げ、税理士・司法書士がわかりやすく解説しています。
執筆いただいているのは、相続・事業承継案件を数多く手がけ現場を知り尽くしている先生方です。
愛和税理士法人 代表税理士 岡田 隆先生
愛和税理士法人 社員税理士 戸﨑健志先生
杠(ゆずりは)グループ 代表/司法書士 川原田 慶太先生
※2022年10月、司法書士法人おおさか法務事務所から、
杠司法書士法人及び司法書士法人ゆずりは後見センターへ改組しました。
■ライフナビ通信
事業承継・相続対策・ライフプランニングにまつわるお話し、その時々に思うこと・感じること・伝えたいことを各人のことばで綴っています。
2010年10月創刊号から2018年7月までは代表石野が、以降はコンサルタントやスタッフが持ち回りで執筆しました。
2012年6月1日【第46号】本場アメリカのFPビジネスについて
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【ライフナビ通信 第46号】
~人生百年時代を豊かに生きる~
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目次
◎今日のテーマ
【本場アメリカのFPビジネスについて】
◎編集後記
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◎今日のテーマ
【本場アメリカのFPビジネスについて】
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こんにちは!
キーストーンFPコンサルタンツ代表の石野です。
唐突ですが、今週の火曜日弊社FPの三佐々川(みささがわ)
とともに北陸の加賀に行ってきました。
目的はある法人経営者様の相続・事業承継についてのご相談。
近頃、法人様からいただくご相談は、相続・事業承継に
関するものがめっきり多くなっています。
高度成長期に起業された創業者や2代目社長も引退年齢に
差し掛かり、そろそろ事業承継を考える頃のようです。
さて、その法人様とのお話はとてもスムーズな運びとなり、
まずは半年間のコンサルティング契約に至りました。
面談終了後、三佐々川とともに良い仕事ができた(かな?)と
いうことで、ささやかなご褒美として、近くにある山代温泉の
古総湯という温泉につかり、暫しの充電タイム。
この古総湯、明治時代の総湯を復元して作られたものだそうで、
何とも言えないゆったりした空間の中でレトロな雰囲気が漂い、
しみじみと身も心も癒された気分になりました。
久しぶりに「日本人で良かった!」と感じれる時間だったように
思います。
日々の喧騒を忘れ、たまにはこのような贅沢なひと時を
意識的に作るのも良いものですね。
山代温泉の古総湯のWebサイトはこちら↓
http://www.yamashiro-spa.or.jp/souyu/index.html
では、そろそろ今日の本題に入ろうと思います。
今回は、私たちが海外のFPビジネスに目を向けるきっかけと
なった本場アメリカのお話をさせていただこうと思います。
題して、
【本場アメリカのFPビジネスについて】
それでは、どうぞ。
■前号でご紹介させていただいた、私が代表を務める
全国のFP仲間の勉強会組織「キーストーンアライアンス」
日本でのFPビジネスのスタンダードを追及しようという目的で
7年前から毎月勉強会を開催しています。
でも、最初の頃は、我々の本業であった(今もそうですが)
生命保険の商品勉強会とマーケティングの情報交換の
趣旨が強かったように思います。
■その展開が大きく変わったきっかけになったのが、5年前の
アメリカのFP事務所の視察訪問でした。
メンバーのひとりが、アメリカのFPビジネスに詳しいアメリカ人
女性とのネットワークがあり、彼女のアテンドで現地視察を
させてもらうことになったのですが、本当に勉強になりました。
今回はその折に見聞し、感じたことについて少しお話をさせて
いただこうと思います。
■視察先は、アメリカ南部の都市テキサス州フォートワース。
アライアンスメンバーの参加人数は、総勢8名。
ちょうど毎年6月に開かれる生命保険業界のトップセールス
が集まるMDRTの世界大会がデンバーであったので、
その参加を兼ねての視察となりました。
■我々が視察させてもらったFP事務所は、知性のなかにも
ユーモアのセンスが光る40代のナイスガイ、代表のショーン氏
率いる総勢7名のオフィス。
フォートワースの中心地から郊外に車で15分程度のオフィス
ビルに彼の事務所はあり、雰囲気はどちらかというと税理士や
弁護士事務所の感じに近かったように思います。
仕事ぶりも税理士や弁護士のそれに近い感じで、ショーン氏と
もう一人のFPがコンサルティング業務を行い、他のメンバーは
資料作成や顧客管理といったバックヤード業務を行っていました。
■まず、この視察を通して我々が一番興味深く勉強になったのは、
ひとりのFPが担当する顧客の数を一定範囲に限定しているという点。
アメリカのFP事務所では、平均的なFP1人当たりの顧客数は
だいたい200~300件程度ということで、今まで生命保険を中心に
扱ってきた我々にとっては、かなり少ない件数のように思えました。
つまり、アメリカのFPは200~300件の顧客の資産管理をしっかり
後々までフォローしていけばビジネス的にも成り立ち、長年にわたる
顧客との関係をじっくり深めていけるということなのだと理解しました。
■通常、生命保険業界では、既顧客のアフターフォローをしながら
新規の顧客を増やし続けないと、ビジネスが成り立っていかないという
矛盾と向き合うことになります。
そこが我々の最大の悩みであり、ジレンマであったのですが、本来の
FPビジネスをしっかり形にしていけば、やみくもに新規の契約を追い
続けなくても、今までの大切なお客様とのより深い関係がつくりだせる。
まさに我々が理想とするビジネスモデルに出会ったような気がしました。
■アメリカでは、FPというと弁護士や会計士といった職業と同等の
ステータスを持っており、顧客の資産管理をすることで日本で言う
一定の顧問料を得ることが一般的になっています。
また、FPが管理する顧客の総資産に対して一定割合(1~2%程度)の
アドバイスに対する管理手数料も発生します。
これは、顧客にとってより効果的な資産運用のアドバイスをし、適正な
金融商品の組み換えをして、運用成績を上げることで、成果報酬を
継続的に得ることができるということを意味します。
もちろん、FPが顧客の資産運用に失敗し、大きな損出を出すようなこと
になると、顧客を失うことになるので、資産管理のプロとしての腕前が
試されるという欧米的な合理主義が徹底されてもいるのです。
■ちなみにアメリカのFP事務所の相談業務の進め方についてですが、
基本は顧客側がFP事務所に定期的に訪問し、決まったテーマに沿って
相談をしていくという形を取っています。
相談するテーマは、①資産状況の現状把握と運用商品の組み換え、
②相続対策を含む老後設計、③生命保険の活用、④税務対策の
4つの項目。
ただ、ここでFPが一番重要視しているのは、顧客のライフプランに沿った
ファイナンシャルゴール(いくつまでにいくら資産形成するか)について、
しっかり顧客と話し込み、それに基づいた計画を組んでいくという点で、
これも我々にはとても参考になりました。
■また、我々が視察したショーン氏のFP事務所は、定期的にファミリー
パーティを開いたり、料理教室を開催したりと顧客との関係づくりに特に
力を入れているようでした。
このあたりは、家族ぐるみの長いお付き合いを前提とするFP事務所と
して、とても大切なことだと感じました。
これらのことが5年経った今、弊社のビジネスモデルの参考になり、また
アメリカを始め、ハワイ、バリ島、フィリピン、香港、シンセン、マレーシア、
シンガポールと多くのパートナーとのネットワークを広げるきっかけとなり
ました。
■日本と海外では、金融にまつわる環境や法的なルールも違い、アメリカの
FPビジネスと同じことが日本でできるかというとそうではありませんが、
FPとして本来やっていくべき人生の伴走者としての役割は、
弊社もしっかり全うしていきたいと思っています。
また、
折に触れて海外のFPビジネスの現状について、この【ライフナビ通信】
でも取り上げていきたいと思っていますが、まずは今日のところはこの辺で。
では、次回【ライフナビ通信】をお楽しみに。
あっ、そうそう。
今回お話しさせていただいたアメリカのFPビジネスのレポートは、弊社が定期
発送させていただいているニュースレターのバックナンバーとして、ホームページ
にアップされています。
よろしければ、こちらをご覧ください。↓
http://www.kanameishi.com/tsu-shin/images/newsletter/2007sum_b.jpg
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◎【編集後記】
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初めてアメリカのFP事務所を訪れて、あれから5年。
私たちの業務内容も大きくかわったような気がします。
当時私の事務所は、アシスタント業務をしてくれる女性2名と私の3名体制。
それが今では、私を含めFP5名とバックヤード4名の合計9名に増えました。
また、仕事の仕方も生命保険中心の相談にとどまらず、
ライフプランをベースにした資産形成や海外情報の提供まで広がり、
時にはお客様と海外視察にも行く機会が増えてきました。
先週もマレーシアのジョホールバルとシンガポールに経営者の方々と
視察に出かけ、来週末からはアメリカのアナハイムで開催されるMDRT
世界大会に弊社FP4名で参加してきます。
ちょうど再来週のこのメルマガ配信のタイミングは、アメリカに滞在して
いますので、アメリカのFP事情等旬な話題を提供させていただこうと
思っています。
また、せっかくのアメリカの機会でもあるので、MDRTの会議のあとは
プライベートな時間として完全オフの予定もしっかりゲット。
今までの仕事一筋の時間配分から人生を楽しむ時間もそろそろ増やして
いこうかと考えています。
人生何をするにもバランス感覚が大切かなと、人生の舵取りも少し遊びの
部分を取り入れるように意識しだした今日この頃です。
そんな遊び感覚を持ったメルマガも今後は配信していこうかと思っています
ので、どうぞお楽しみに。