-
■キーストーン通信
相続や事業承継対策をお考えの方に知っていただきたいテーマを取り上げ、税理士・司法書士がわかりやすく解説しています。
執筆いただいているのは、相続・事業承継案件を数多く手がけ現場を知り尽くしている先生方です。
愛和税理士法人 代表税理士 岡田 隆先生
愛和税理士法人 社員税理士 戸﨑健志先生
杠(ゆずりは)グループ 代表/司法書士 川原田 慶太先生
※2022年10月、司法書士法人おおさか法務事務所から、
杠司法書士法人及び司法書士法人ゆずりは後見センターへ改組しました。
■ライフナビ通信
事業承継・相続対策・ライフプランニングにまつわるお話し、その時々に思うこと・感じること・伝えたいことを各人のことばで綴っています。
2010年10月創刊号から2018年7月までは代表石野が、以降はコンサルタントやスタッフが持ち回りで執筆しました。
2012年5月7日【第44号】資産形成のための具体的な方法について
■□■□■□■□■□■□■□■□□■□■□
【ライフナビ通信 第44号】
~人生百年時代を豊かに生きる~
■□■□■□■□■□■□■□<2012年5月7日>
☆______________________★
目次
◎今日のテーマ
【資産形成のための具体的な方法について】
◎編集後記
☆______________________★
========================
◎今日のテーマ
【資産形成のための具体的な方法について】
========================
こんにちは!
キーストーンFPコンサルタンツ代表の石野です。
あれっ?
今日は、【ライフナビ通信】の配信日だったかな?
そう思われた方もおられたかも知れませんね。
この【ライフナビ通信】は、通常は毎月1・3・5週の金曜日
配信としているのですが、先週はGW真只中でしたので、
連休明けの本日配信とさせていただきました。
昨年までであれば、GWであろうと土日であろうとほとんど
フル回転で仕事モードのようなところがありましたが、ここ最近
仕事への自分のスタンスが少し変わってきたように思います。
そのきっかけは、家庭やプライベートなこと、年齢のこと、
会社全体を通して自分がどんな仕事をしていくべきかについて
考える機会が増えてきたことなどが挙げられます。
そして、最近ことに「幸せに生きること」や「人生を愉しむ」という
ことの意味を自分で問い直しているようなところがありました。
そんなこともあって、このGWは比較的ゆったりとした時間を
過ごさせていただきました。
特にこの連休で家族との時間、それも子供たちとの会話の時間を
少しではありますが、持つことができたのが最大の収穫でした。
長男は長男なりに、次男は次男なりに自分の進路を考え、
自立に向けて歩みだしている姿を感じることができ、親バカながら
息子ふたりの成長を頼もしく思えた機会でもありました。
日頃父親らしいことを何一つしてこなかったツケが、親子の距離感を
つくってしまっていたように思うのですが、自分のスタンスが変わると
子供の対応も変わるものだなあとつくづく気付かせてくれました。
実はこれって、人間関係すべてにあてはまることかも知れませんね。
さて、身内話はこれくらいにして、そろそろ今日の本題に入りたいと
思います。
今日は、前号に続きの「公的年金をあてにしないで自分年金を作る」
というお話です。
題して、
【資産形成のための具体的な方法について】
それでは、どうぞ。
■公的年金がもし受け取れない状況となったとしても、老後生活を
安心して過ごせるようにするためにしておくべきことは何なのか?
前号で、そんな話を最後にさせていただきました。
そして、将来を見通せないこんな時代にどのように資産形成を
おこなっていけば良いか、今号でお話させていただくことに
なっていましたね。
■実は昨年のGWの時期にこの【ライフナビ通信】で自分年金を作る
正攻法について、香港の強制積立年金制度(MPF)という公的年金
制度を例にあげて、お話させていただいたことがありました。
少しおさらいをすると、この香港のMPFというのは、労使がそれぞれ
給与の5%づつを拠出して、その原資を任意の金融商品で積み立て、
自分のための年金を自己責任で運用していくというものでした。
ただ、自己責任で運用すると言っても、どのように金融商品を選定して
全体のポートフォリオを組んだらいいかがわからないので、香港では
金融のプロであるIFAという専門家に全体の運用を任せる仕組みが
あるということもお話させていただきました。
■また、これも以前にお話させていただいたことですが、
資産運用の王道はなんと言っても、長期国際分散投資。
投資先(国やエリア、先進国と新興国など)の分散。
投資商品(株式、債券、不動産、金・原油など)の分散。
そして、時間(定期積立や投資時期をずらすなど)の分散。
■これらの要素を踏まえて、刻々と変化する世界マーケットを
タイムリーに見極め、ポートフォリオを組み変えていく。
海外では、高度な情報やデータを分析し、金融商品を常に組み替えながら、
高いパフォーマンスをあげているIFAが実際に活躍しています。
また、最近は様々な情報を書籍やインターネットで手に入れることができる
ので、日本人でも香港や海外の金融のプロたちに資産運用をお願いする
方法が紹介されていたりします。
■確かに将来の日本のカントリーリスクや運用環境を考えると、自分年金
づくりのために、円資産から外貨に資産を分散し、投資・運用のプロである
IFAに自分の資産運用を任せるという選択肢はとても有効のように思えます。
ただ、海外で資産運用をしようとすれば、少なくともその国に実際に出向く
行動力と長期的な視点、そして自らの責任でリスクを取るある種の決断
が必要になります。
また、海外と国内の税務や商品特性の違いなども知ったうえで、海外投資を
考えないと大きな代償を負うことになりかねませんので、実際に海外投資
をするハードルはそれなりに高いのも事実です。
■そこで今回、国内である程度資産形成に向いた貯蓄として、私なりに最近
注目している金融商品を少しご紹介させていただこうと思います。
国内では比較的貯蓄性が高く、将来の日本のカントリーリスクにも
備えられ、しかも柔軟性に富んでいる。
具体的に言うと、一部の外資系生保会社が出している外貨建ての保険商品が
個人的には面白いと思っています。
■一概に外貨建ての保険商品と言っても、米ドル・豪ドル・ユーロなど通貨の
特性やその時々の利率、そして満期設定のある養老保険や年金保険、満期
設定のない終身保険など、目的に応じて商品選定をする必要があります。
現在、例えば外資系A社のUSドル建てIS終身保険の場合、国内生保の多くが
1%台半ばまで積立利率が下がってきているなか、積立最低利率3%
を保証しています。
また、このUSドル建てIS終身保険は積立利率が高いため、死亡保障も円建て
の終身保険に比べ非常に高く取ることができるので、貯蓄&保障での両方の
側面で商品としての優位性があります。
■私が資産形成を考えるうえでこだわるポイントは、
資産を円だけで保有するのではなく、外貨建て商品に分散しておくことです。
将来の日本のカントリーリスクすなわち円の価値が暴落するようなことが、
あってもリスクヘッジが多少はできるということです。
特にここ1年ほど、円は海外通貨の中で史上最高水準の高値圏に置かれており、
円資産を他の通貨に分散しておくには、良いタイミングと言えるのでしょう。
■以上、本日は資産形成のための具体的なお話の第一回目とさせていただきます。
お分かり難い点がございましたら、お気軽に弊社FPまでお問い合わせください。
なお、毎月開催している下記セミナーでも詳しいお話をさせて頂きますので、
併せてご案内します。
★夢探しから始めるライフプランセミナー
★経営者のための戦略的資産形成術セミナー
http://www.kanameishi.com/seminar/
では、次回【ライフナビ通信】をお楽しみに。
========================
◎【編集後記】
========================
このGW、駅ナカの書店である一冊の本を手に取りました。
ニュース番組の司会などでおなじみの辛坊治郎氏著の
『この国で起きている本当のこと』
http://goo.gl/tAQ8v
その第1章「年金の恐ろしい真実」の出だしの文章が、
「公的年金は破綻しています」
これは、この間まで年金問題担当だった前厚生労働副大臣が
辛坊氏が司会を務める報道番組で明言したというからかなり
ショッキングな内容だと思います。
この本では、年金、原発、日本の財政やTPPの問題まで、
まさしく『この国で起きている本当のこと』が赤裸々に書かれて
いました。
パラパラパラと1・2時間でざっと読める内容でしたが、
この本の内容がまさしく『本当のこと』であったとすれば、
日本の状況も「もはや、待ったなし」の段階になりつつある
ことをしっかり認識する必要がありそうです。
今、備えるべきことは何なのか?
これからもしっかり考えていきたいと思います。