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■キーストーン通信
相続や事業承継対策をお考えの方に知っていただきたいテーマを取り上げ、税理士・司法書士がわかりやすく解説しています。
執筆いただいているのは、相続・事業承継案件を数多く手がけ現場を知り尽くしている先生方です。
愛和税理士法人 代表税理士 岡田 隆先生
愛和税理士法人 社員税理士 戸﨑健志先生
杠(ゆずりは)グループ 代表/司法書士 川原田 慶太先生
※2022年10月、司法書士法人おおさか法務事務所から、
杠司法書士法人及び司法書士法人ゆずりは後見センターへ改組しました。
■ライフナビ通信
事業承継・相続対策・ライフプランニングにまつわるお話し、その時々に思うこと・感じること・伝えたいことを各人のことばで綴っています。
2010年10月創刊号から2018年7月までは代表石野が、以降はコンサルタントやスタッフが持ち回りで執筆しました。
2011年9月30日【第28号】私たちが経営者の方々に提供できるもの
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【ライフナビ通信 第28号】
~人生百年時代を豊かに生きる~
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目次
◎今日のテーマ
【私たちが経営者の方々に提供できるもの】
◎編集後記
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◎今日のテーマ
【私たちが経営者の方々に提供できるもの】
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こんにちは!
キーストーンFPコンサルタンツ代表の石野です。
先週末の3連休、社会人になって6度目の引っ越しをしました。
ちなみに私の引っ越し遍歴は、
独身サラリーマン時代のワンルーム
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結婚とともに転勤で移った横浜の2DKの借り上げ社宅。
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関西に戻って長男が乳児期を過ごした思い出の2LDK。
↓
次男の誕生とともに中古ながら念願のマイホーム3LDK。
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子供の成長にともない4LDKへの住み替え。
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そして、今回長年の夢であった仕事部屋を兼ねて建てた
書斎付きの家。
ライフステージの変遷とともに住環境も少しづつアップグレード
した感がありますが、それとともに増えたモノの数々。
もう着ることがない衣類、目を通すことがないであろう
本や書類、子供のおもちゃに食器や雑貨類。
出てくるわ、出てくるわ・・・
今回、思い切ってかなり処分しました。
おかげで、身も心もかなりスッキリした感じです。
モノや情報が溢れる今の世の中で、自分に必要なものだけを
厳選し、シンプルな生き方をする。
そんな生き方のほうが、意外と快適に過ごせそうですね。
最近、つくづくそう感じます。
さて、今日は前回に引き続き私たちの仕事の内容についての
ご紹介です。
今回は、経営者の方々と日頃私がどんな話をしているかに
ついてのお話です。
題して、
【私たちが経営者の方々に提供できるもの】
それでは、どうぞ。
■経営者の方々は、日頃どんなことに悩んでいるのか?
日々多くの経営者とお会いし、話をさせていただいていると
だいたい次の3つの領域に集約されることに気付かされます。
それは
「ヒト」「モノ」「カネ」
■「ヒト」に関わる問題。
・社員がなかなか育たない。
・いい人材が採用できない。(採用できても、辞めてしまう)
・組織をどのように作っていくべきか。
・自分の事業をいつ誰に引き継がせるか。
■「モノ(売上げ)」に関わる問題。
・昨今の経済環境の中で、商売がどんどん厳しくなって
きている。(国内市場の縮小・空洞化)
・新しい商品(サービス)や新規のお客様がなかなか創れない。
・海外に活路があることはわかっているけど、
どうしていいかわからない。
■「おカネ」に関わる問題。
・会社が儲かっても、なかなか会社にお金が残らない。
(「勘定合って銭足らず」の状況)
・銀行から借り入れをしないと資金繰りが苦しい。
・税金や社会保険料が会社経営に重くのしかかっている。
・そもそも会社の資産状況がどのようになれば健全と言えるか
誰に聞いていいかわからない。
■かく云う私も経営者のはしくれとして、ヒト・モノ・カネに関する
悩みは尽きないのですが、お話を伺っていると、
なんとこの問題に悩んでおられる経営者の多いことか。
些細なお困りごとも、突き詰めていくと結局この3つの問題に
集約されていくと言っても過言ではありません。
■本来私たちの仕事は、「おカネ」の領域について、
問題解決をさせていただく立場ですが、この仕事をしていくうちに、
・実は、それぞれの問題は単独で存在するのではなく
複雑に絡み合っている、
・ゆえにそれぞれの現状を整理し、解決していかないことには、
経営者の方々の本質的な問題解決にはつながらない
ということが、かなりクリアに見えてきました。
■そこで、「弊社なりにお役に立てることはないか」と考え、
一見本業とは関係なさそうなさまざまな動きをしているのです。
■「ヒト」の問題に関しては、
社員もしくは経営者の方々へ教育・研修の必要性をお伝えして、
私たちの人脈から研修会社をご紹介したり、時には私たちが
研修をさせていただくこともあります。
■「モノ(売り上げ)」の問題については、
営業力を高めるための研修をご紹介したり、
仕事上でつながりそうな経営者をご紹介させて
いただけないかと気を配っています。
■また、ここ数年縮小・空洞化する日本の市況動向を踏まえ、
・海外(特に新興アジア)の状況を知ること、
・海外で活躍する日本人の経営者とのネットワークづくり
に私自身、精力的に動き回っています。
そこで私が見聞きし、感じたことを日頃お世話になっている経営者
の方々にお伝えし、時には海外でのキーマンをご紹介させていただく。
また最近は、現地の視察ツアーを開催させていただくことも頻繁に
なってきました。
■そして、最後に私たちの専門領域である“おカネ”に関して。
ここで私が経営者の方々にお伝えしていることは、
個人のライフプランニングと同じように、事業経営にもしっかりとした
ライフプランニング(事業計画)がとても重要であるということ。
■社長もいつかは歳をとり、引退する時が来ます。
■ご自身がどんな事業をしようと考え、
いつ事業を後継者に引き継ぎ、
リタイア後にどんな生活をしようとイメージされているか。
そして、それぞれの時期(年度)にどれくらいの売り上げと利益を
得たいと考えるのか。
■ここで大切なことは、それが出来るか出来ないかということより、
「将来こうしたい」というイメージを具体的に描くことにあると思います。
■「将来こうしたい」というイメージが描ければ、
具体的に今何をしておかなければならないかということを
考えるきっかけになります。
■例えば、ご自身が○歳でリタイアしたいと考えたとするなら、
企業としては
・リタイア時にいくらの退職金を用意する必要があるのか
・それをどんな形で貯めていくべきか
について対策を検討しなければならないという風に
具体的になってきます。
※実は、今の税制や社会保険制度のことを考えると毎年の報酬額を
増やすより、その額を積み立てて退職金でもらった方が圧倒的に
有利だったりするのです。
■また、経営者としては
・誰を後継者候補として考えるのか
・リタイア時の会社の財務体質がどのようであれば健全なのか
・リタイア後の生活や事業承継相続のことまで考えると、
退職金以外にどれくらいの資産形成をしておく必要があるのか
についても考えなければならない。
■このように、経営者が「リタイア」という自らの事業ゴールとリタイア後の生活を
イメージすることで、結果的にご自身のライフプランを考えると
いうことにつながります。
■そういう意味で言うと、私たちが本来やりたいことの究極は、
やはり皆さまの『ライフナビゲーター役』を担うことなのです。
個人であれ、企業経営者であれ、ライフプランを考える
ことは、とても領域が広く深い問題だと思います。
今回は、紙面の都合もありこれくらいに留めさせて
いただきますが、今後もライフプランについては、
ことあるごとに触れさせていただこうと思います。
では、次回の【ライフナビ通信】をお楽しみに。
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◎【編集後記】
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「私たちがお客様に提供できるものは何なのか?」
生命保険や金融商品のご紹介が表面的には、我々の
提供できるものとなるかも知れませんが、
それはあくまで「ライフプラン(事業計画)を全うするための
ひとつの手段」と考えています。
本当にお客様に我々の価値を感じていただけるとする
ならば、それは
「提供する情報」であり
「ネットワーク(人脈)」であり、
「コンサルテーション(問題を引き出し解決する)力」
にあると私は思っています。
あまり大仰な話をしてしまうと、弊社の力量不足(底の浅さ)
を露呈することになりかねませんが、弊社の社員全員が
そんな気概を持って、仕事に取り組んで行かねばと決意を
新たにしているところです。
私を含め、まだまだ未熟なメンバーではありますが、
日々の実践で鍛えられながら、成長していきたいと
思っていますので、
どうぞみなさん、今後も一層のご指導ご鞭撻のほど、
よろしくお願いいたします。