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■キーストーン通信
相続や事業承継対策をお考えの方に知っていただきたいテーマを取り上げ、税理士・司法書士がわかりやすく解説しています。
執筆いただいているのは、相続・事業承継案件を数多く手がけ現場を知り尽くしている先生方です。
愛和税理士法人 代表税理士 岡田 隆先生
愛和税理士法人 社員税理士 戸﨑健志先生
杠(ゆずりは)グループ 代表/司法書士 川原田 慶太先生
※2022年10月、司法書士法人おおさか法務事務所から、
杠司法書士法人及び司法書士法人ゆずりは後見センターへ改組しました。
■ライフナビ通信
事業承継・相続対策・ライフプランニングにまつわるお話し、その時々に思うこと・感じること・伝えたいことを各人のことばで綴っています。
2010年10月創刊号から2018年7月までは代表石野が、以降はコンサルタントやスタッフが持ち回りで執筆しました。
2011年4月29日【第16号】香港流投資の成功法則とは
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目次
◎今日のテーマ
【香港流投資の成功法則とは】
◎編集後記
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◎今日のテーマ
【香港流投資の成功法則とは】
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こんにちは!
キーストーンFPコンサルタンツ代表の石野です。
今日からゴールデンウィーク。
皆さんは、いかがお過ごしですか?
私はこの連休を使ってちょっとワクワクする
ような構想を練ろうと考えています。
それは構想というより空想に近いかも知れませんが、
是非実現したい夢でもあります。
いい歳して、こんなこと書くのも少し恥ずかしいですが、
人間いくつになっても夢を見られるというのは
幸せなものです。
恥ずかしついでにその夢をちょっと紹介させて
いただくと…
「幸せで豊かさを実感できる、
理想郷のようなコミュニティを作ること」
老後の不安や心配が無く、
それぞれが自分の生きがいを持って充実した
人生を送っている人達のコミュニティ。
なんだか大仰な話かも知れませんが、
「そんな理想郷があったら良いなあ」と
真剣に考えています。
そして、そのコミュニティの人たちに、
資産形成のお手伝いをさせていただく。
当面の私たちの使命は、そこにあると考えています。
その私たちが資産形成手法の参考にしているのが
香港で学んだ、分散投資のプロである「IFA」の考え方。
本日はそのあたりのことについて
お伝えしようと思います。
では、本日のテーマ
【香港流投資の成功法則とは】
をどうぞ。
■前回号のメルマガで、香港では自分の老後資金を
準備する術を知るために、小さい時から投資教育を
受けていることをお伝えしました。
■しかし、投資にリスクはつきもの。
香港の人たちはどのようにリスクと向き合い、
どのような投資をしているのでしょうか?
■リスクに対処するためのキーワードは「分散」
■まずは投資のリスクを軽減するために、
「投資の対象」を分散することが大事です。
主な投資先としては、株式や債券、投資信託のような
金融商品や不動産(ファンド)などが考えられます。
また最近では、金や石油などの「コモディティ」と言われる
商品ファンドなども、投資先として注目されています。
■このようなそれぞれの投資商品の特性を理解し、
株⇔債券
金融商品⇔コモディティ
といった、相場が相反する動きを示す投資先に
バランスよく分散投資することが寛容とされています。
■次に考えておくべき分散は、「投資する国や地域」
■自国の通貨や運用商品だけでなく、
先進国⇔新興国
東南アジア⇔南米
といった対照的な国や地域に
投資を分散することを心がけます。
また、投資対象国の信用格付けなどを
しっかり注視しておくことも、とても重要です。
■そして、「時間の分散」という観点も大切な要素です。
多額の運用資金を、一括で一時期に投資するのではなく、
毎月積立てやタイミングをずらして投資する。
そうすることで、相場が暴落した時の損失を
できるだけ小幅に抑える効果があります。
■以上の「商品」「国・地域」「時間」を分散しながら
安定運用を心がける。
それが、投資・運用の鉄則であり、王道とされています。
■しかし、「商品」「国・地域」「時間」を分散しながら
安定運用を心がけると言っても、
これは並大抵のことではありません。
■そもそも、膨大な数の投資商品の専門知識や世界情勢、
相場のタイミングを見る目を一般の人が持つことは
大変難しい。
ましてや、分散投資のポートフォリオ(適正配分)を組む
ということは、いくら投資教育を受けた香港の人でも
容易にはできないでしょう。
■そこで登場するのが、金融のプロフェッショナル、
IFA(インディペンデント・ファイナンシャル・アドバイザー)
■IFAは、刻々と変化する世界経済を見ながら
顧客の投資・運用のポートフォリオ管理をしており、
運用実績に応じた成果報酬制をとっています。
■さて、ここで問題です。
香港で活躍しているIFAたちは、一体どの程度の
運用実績を挙げているのでしょうか?
■IFAによって実力差が分かれるところではありますが、
優秀と言われるIFAたちは、直近数年の年平均利回りが
10%を越えている人も少なからずいるようです。
「えっ、それほんと?」
と思われるかも知れませんね。
■もちろん、投資・運用の世界の過去の実績の話ですので、
市況によってマイナス実績になった年もありますし、
将来の運用利回りを約束するものでもありません。
■でも彼らIFAは、10年20年といった長期間で
リスクを最小限に抑えながら分散投資をしていくことで、
「平均的に10%前後の運用をすることは、
決して難しい数字ではない」
と考えているのです。
■10%台の運用が今後も永続的に出来るかどうかは
わかりません。
ただ香港の人たちは、老後の資産形成のために
自らの年金積立ての運用先のアドバイザーとして
IFAと契約している。
そういう実態があるようです。
■自分の老後資産形成のために、
長期的にコツコツと毎月定額積立てを行う。そして、
プロのアドバイスを受けながら、分散投資を心がけて
複利の効果を活用する。
そうすれば、きっと老後の不安の多くは解消されるはず。
■次回号の【ライフナビ通信】では、そのあたりのことを
もう少し詳しくお伝えさせていただこうと思います。
では、次回【ライフナビ通信】をお楽しみに。
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◎【編集後記】
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私がはじめて香港の金融や投資に関する状況を知った時、
とても大きな衝撃を受けました。
まずは、IFAたちが挙げているという運用実績について。
「本当に10%という利回りが出せるものなのか?」
でも、実際香港の街の活気やアジアの経済発展を
目の当たりにすると、それも納得できなくはないと
率直に思えました。
よくよく考えると、日本もかつての高度成長時代には
GDPが二桁に達し、金融の世界も今の香港のような
ことを経験していたのですから。
今後、どこまで中国や東南アジア諸国が発展し続けるかは、
世界情勢を見守らなければなりません。
ただ、少なくとも日本だけでものを見ていると、
世界で起こっている非常に重要な事実を見逃してしまう
リスクをとても感じました。
それと海外に出てみると、今まで見えなかった日本の
状況が違った角度で見えてくる。
まさしく、これからはますます“情報の質”が問われる
時代になると確信しています。
みなさまには、日本では得にくい情報を少しでも織り交ぜて
お伝えしていきたいと思っています。
今後ともご愛読のほど、どうぞよろしくお願いします。